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「転職エージェント」は何をしてくれる?人材紹介会社をフル活用する方法

前回は、求人情報を入手する手段として、「求人情報サイト」「フリーペーパー・チラシ」「転職フェア」「ハローワーク」など、それぞれの特徴やメリットをご紹介しました。今回は「転職エージェント(人材紹介会社)」についてお話しします。

私自身、20年以上、リクルートグループで人材紹介事業に携わってきましたので、「ぜひ活用してほしい!」と思う機能やサービスについてご紹介します。

(※機能やサービスは会社によって、あるいは担当コンサルタントなどによって差がありますので、その点はご了承ください)

キャリアプランニングから面接対策まで伴走してくれる

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転職エージェント(人材紹介会社)は、主に正社員・契約社員を採用したい企業から求人依頼を受ける一方、転職を考えている人の相談に乗り、両者のマッチングを行います。

通常、採用が決まった場合に、求人企業側から成功報酬を受け取るため、求職者側は無料で利用することができます。

キャリアアドバイザーが担当に付き、キャリアや転職に関する相談への対応から、求人情報の提供、転職活動のサポートまで行います。

活用するメリットは次のとおりです。

(1)「キャリアの棚卸し」を手伝ってもらえて、市場価値がつかめる

これまでの経験を振り返り、身に付けたスキルや強みを整理する作業を手伝ってくれます。自分では大したことがないと思っていた経験・スキルが、実は転職市場では高く評価されると知ることもあり、自分の「市場価値」をつかむことができます。

それをふまえ、今後どんなキャリアを築いていく選択肢があるか、アドバイスを受けられます。

(2)自分では気付かない選択肢を提案してくれる

「この経験なら、○○業界でも活かせますよ」といったように、自分では思いもよらなかった分野で経験が活かせる求人を紹介してもらえることもあります。

(3)「非公開求人」の情報が手に入る

転職エージェントには、一般公募されていない「非公開求人」が多数あります。

例えば「新規事業など、競合に知られたくない戦略に関わる人材を募集する」「人気企業なので公募すると応募者が殺到するため、効率的に選考を行いたい」「公募では見つけにくい高度な専門職がほしい」といった理由から、転職エージェントを通じてのみ行っている求人があるのです。

(4)企業のウラ情報を入手できる

応募を検討している企業について、ホームページや求人票に書かれていないウラ情報を知ることができる場合も。

例えば、「今後、こんな新規事業を考えている」といったリリース前の情報や、社内の雰囲気、社長のキャラクターなど。

また、これまでそのエージェントを通じて採用を行ってきた実績がある企業であれば、「面接を行うのはどんな人か」「どんな質問をされるか」「選考でどんな点を重視するか」……といった情報を得られる場合もあります。

(5)企業とのやりとりを代行してもらえる

面接日程の設定や条件交渉など、企業との面倒なやりとりをキャリアアドバイザーが代理で行ってくれます。

例えば、複数企業に併行して応募する場合、各社の選考期間をふまえ、スムーズに運ぶよう調整を図ってくれたりもします。また、企業に面と向かっては聞きにくいような質問も、代わりに聞いて確認してもらえます。

転職の「パートナー」として信頼関係を築くことが大切

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担当についたキャリアアドバイザーに対し、「自分のことを理解してくれない」など、不信感や不満を抱くこともあります。

サービス提供者と利用者というビジネス上のお付き合いとはいえ、そこは人間同士。自分自身も、コミュニケーションを深める努力をするのが望ましいとい言えます。

例えば、隠し事をせずに心を開いて自分の気持ちを話す、連絡に対して素早く返事を返す……など。そうして信頼関係を築けば、担当キャリアアドバイザーも「この人の役に立ちたい!」と、よりモチベーションが高まるでしょう。

 

今回は、転職エージェントについてお届けしました。転職を考えているけれど、転職エージェントを活用したことがなかったという方は、選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。

 

構成/青木典子

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