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ガラパゴス語使ってない?自分の「言葉アンテナ」を試す単語3選

「ギロッポンでクライアントと5万円のシースー食べるから、マブいオフィスガールを呼んでコンパニオン役にさせよう!」なんて、バブル時代を引きずっている男性達は、日本のオフィスではもう絶滅危機に瀕しているかもしれません。“言葉は文化を映す鏡”などと言われることもありますが、女性と男性とを区別する職業の名称が、今の職場では“死語”となりつつあるのをご存知でしょうか?今回は、電子辞書やweb版、iPhone版などでも人気の本格国語辞典『大辞泉 第二版』(小学館)発のコンテンツ、『ことばの総泉挙』を参照して、昔と呼称が変わった職業をご紹介していきましょう。

1:半数以上が間違って使っていた!  「ビジネスマン」はもう時代遅れ

『大辞泉』の単語から毎日クイズを出題しているコンテンツ、『ことばの総選挙』では、半数以上のユーザーが不正解だった問題があります。それは、こんな問題。

Q:「男性会社員、あなたならどちらを使いますか?」

(1)ビジネスマン

(2)ビジネスパーソン

55%が「ビジネスマン」と答えていますが、今は、ビジネスマンより「ビジネスパーソン」と言った方がベター。ビジネスパーソンの意味は、以下の通り。

<ビジネスマン・ビジネスウーマンに代えていう語。実業家。経営者。また、会社員。事務員>

雇う人も雇われている人も、男性も女性も、一般職も総合職も全てを含めて“働く人”の総称として使えるので便利な単語でもあります

また、女性の会社員を表す言葉も、“オフィスガール”から“オフィスレディ(OL)”に、そしてさらに“オフィスワーカー”へと徐々に変化しています。

男女雇用機会均等法の施行から30年。男女の職業の壁は言葉のフィールドでは少しずつ取り払われているようです。

2:看護婦はもうスラング!? 今は男性も女性も「看護師」

会社の健康診断の日。「採血してくれた看護婦さん、キレイだったよな?」なんて、男性社員達は、鼻の下を伸ばして言いそうですが、もう“看護婦さん”とは言いません。

『大辞泉』によれば、看護婦は、

<女性看護師の俗称。正式名称は、男女とも看護師>

だそう。なんと、もう“看護婦さん”は、俗称になってしまったんですね。

さらに補足説明によれば、2003年施行の法律により“保健婦”は“保健師”に、“助産婦”は“助産師”となり、男女の区別がない言葉が使われるようになったそうですよ。

3:スチュワーデスは「キャビンアテンダント」「フライトアテンダント」に

“スチュワーデス”という言葉を聞いた時、華やかで才色兼備なイメージを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、現在は、もう別の単語が使われているのでご注意を。

<現在では、性差のない言葉である「キャビンアテンダント」「フライトアテンダント」をつかうことが多い>

とのことです。略して“CA”と呼ぶこともありますよね。

 

以上、昔と呼称が変わった職業をお届けしましたが、いかがでしょうか?

言葉は社会の変化に応じ、時間をかけて少しずつ意味や用途が変わるもの。その変化をできるだけ敏感にキャッチしていたいものです。

 

【参考】

※ 松村明(監修)/小学館国語辞典編集部(2012)『大辞泉 第二版』(小学館)

※ 「男性会社員」あなたは、どちらを使いますか?- ことばの総泉挙

2016/4/24 BizLady掲載

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