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頻出単語「所謂(いわゆる)」の意味は?間違いやすい例も解説【あらためて知りたい頻出ビジネス用語#50】

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“所謂”は話し言葉でも書き言葉でも頻繁に使われる言葉です。今回は“所謂”の意味や使い方、言い換え表現などをご紹介します。

解説して頂いたのは『たった一言で印象が変わる大人の日本語100』(ちくま新書)など、多数の著書を持つ国語講師の吉田裕子さんです。

「所謂」の読み方や意味は?

“所謂”の読み方は“いわゆる”。古くから使われている漢語由来の言葉で、動詞“謂ふ(いう)”に昔の受け身の助動詞がついて、“世間で言われるところの”という意味で使われていました。

現代日本語では“世間一般に言われている”“俗に言う”という意味で使われています。

メールや手紙の中で使うときには、漢字よりもひらがなで表記したほうが相手が読みやすいかもしれません。

「所謂(いわゆる)」はビジネスシーンではどんなときに使う?

ビジネスシーンにおいては、以下のような場面で使われています。

・ある言葉を別の言葉で言い換えるとき

・相手が言っていることを別の言葉で端的に表したり、言い換えたりするとき

私生活シーンで

話し言葉でも書き言葉でも使うことができます。私生活においても、ビジネスシーンと同様にある言葉を別の言葉で言い換えるときなどに使います。

「所謂」の使い方の注意点は? よく見かける間違い例は?

“所謂”の使い方の注意点は、以下の2つです。

(1)書き言葉では表記に注意

メールや手紙など、書き言葉の中で“所謂”を使う場合、ひらがな表記にしたり、句点や鍵括弧で言い換えた言葉を区切るなどして、相手にとって読みやすさを心がけたほうがいいかもしれません。

【例文】

・私が入社したのは2002年、所謂就職氷河期の真っただ中でした。

“所謂”と“熟語”が連なると読みにくい。「いわゆる就職氷河期」「所謂『就職氷河期』」など、読みやすくなるための工夫を。

(2) 「所以」「所詮」との混同に注意

“所謂”は“所以”(ゆえん)や“所詮”(しょせん)と字面が似ているので、読み書きの際には注意が必要です。

「所謂(いわゆる)」の例文は?

“所謂”の例文を通じて使い方をイメージしてみましょう。

・彼はいわゆる成功者のひとりだ。

・出生率の低下、いわゆる少子化によって多くの問題が山積しています。

・(相手の言うことを受けて)それはいわゆる、実質的な値上げということでしょうか。

「所謂」を言い換えると?類語は?

続いて、“所謂(いわゆる)”の言い換え表現をご紹介します。

(1)「俗に言う」

“世間でよく言う”の意。“俗”は世間、世の中の意。世間一般の視点を強調した言い方です。

【例文】

・今、子どもの保育園を必死で探しています。俗に言う「ホカツ」です。

(2)「いわば」

“言ってみるならば”“例えていうならば”の意。“俗に言う”や“所謂”よりも自分の主観が含まれた言葉です。

【例文】

・彼はいわば、この業界のプロフェッショナルです。

(3) 「つまり」

“結局”“要するに”の意。要点をまとめる際に使います。

【例文】

・それはつまり、消費者の嗜好に変化があったということでしょうか?

(4)「要するに」

“つまり”の類義語。これまで述べてきた話の内容を要約して示すときに使います。

【例文】

・おっしゃっている意味がよく理解できなかったのですが、要するに来月の資材の納入が遅延するということでしょうか。

 

今回は、国語講師の吉田裕子さんに“所謂”の意味や使い方について解説していただきました。

さまざまな場面で登場する、いわゆる“頻出単語”ですので、ぜひ使い方を覚えておいてくださいね。


 

【取材協力・監修】

吉田裕子

国語講師。塾やカルチャースクールなどで教える。NHK Eテレ「ニューベンゼミ」に国語の専門家として出演するなど、日本語・言葉遣いに関わる仕事多数。著著『大人の語彙力が使える順できちんと身につく本』(かんき出版)は10万部を突破。他に『正しい日本語の使い方』『大人の文章術』(枻出版社)、『英語にできない日本の美しい言葉』(青春出版社)など。東京大学教養学部卒。

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