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お家で作れる!しっとりホクホク「芋ようかん」の作り方【森崎繭香の簡単さつまいもレシピ】

10月は子どもたちの芋掘り遠足の季節。子どもたちが一生懸命掘ってきたさつまいもですが、レンジでチンが定番で、「他に、簡単で子どもも好きなさつまいもレシピはないかしら……」というお母さんたちも多いのではないでしょうか?

そこで、お菓子・料理研究家の森崎繭香さんが家庭で手軽にできるさつまいもレシピを教えてくれました。今回は、なんと「芋ようかん」にチャレンジ。芋ようかんはお店で買うものと思いがちですが、自分で手作りしてみると素朴なさつまいもの甘さに感動するはず! ぜひ、お子さんと一緒に作ってみませんか?

おうちで作る!しっとりホクホク「芋ようかん」の作り方

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【材料】(2人分)

さつまいも・・・小2本(250g

砂糖・・・40g

粉寒天・・・2g

水・・・100ml

さつまいも250gは皮をむく前の総量です。今回は皮をむいた後に量って、ちょうど200gにする作業があります。最初の総量が少なすぎると皮をむいた後、200gに達しない場合もあるので注意してくださいね。

【用意するもの】

バット(15cm×11.5cm)・・・1

バットは芋ようかんを流し入れる型になります。今回の分量で作る時は、この大きさを目安にしてください。

【作り方】

(1)さつまいもはピーラーで皮をむき、ヘタを切る。

(2)さつまいもを量り、200gになるよう調整する。

お菓子作りは分量を正確に量ることが、失敗なくおいしく仕上げる秘訣。やや手間ではありますが、ちゃんと200gを量り取ってください。

(3)さつまいもをひと口大に切る。

(4)10分ほど水にさらしてアクを抜く。

水に浸けると、すぐにアクが出てきます。長く水に浸け過ぎると栄養素が流れ出てしまうので、10分を目安に水からあげましょう。

(5)鍋にたっぷりの水(分量外)とさつまいもを入れ、中火で加熱する。

「さつまいもなどの根菜類は水からゆでるのが基本。なぜなら、硬めの根菜類は火が通るのに時間がかかるものが多く、お湯からゆで始めてしまうと、中に火が通るまでに表面が煮崩れたりしてしまいます。

また、水から低温でじっくり煮た方が、さつまいもは甘くおいしく仕上がるんですよ」(以下「」内、森崎さん)

(6)沸騰して、さつまいもに竹串がスッと通ったら、ざるにあげて水気をしっかり切る。

さつまいもに竹串がスッと通ったらOK。ざるにあげたら、さつまいもが水っぽくならないよう、水気をしっかり切ってください。

(7)さつまいもが熱いうちにざるで濾す。

「さつまいもはざるなどで濾した方が、なめらかな食感に仕上がります。濾す時は、さつまいもが冷めると粘りが出てきてしまうので、熱いうちに手早く行ってください」

今回はどこの家庭にもある普通のざるで濾しましたが、もっとなめらかな食感に仕上げたい人は、粉を振るう時に使用する目の細かい濾し器を使うといいそうです。

(8)耐熱ボウルに砂糖と粉寒天を入れて混ぜる。水を加えて、ダマにならないようによく混ぜる。

砂糖と粉寒天を先に混ぜてから、水を加えてダマにならないようよく混ぜ合わせます。

(9)ふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで2分加熱する。

電子レンジで加熱して、砂糖と粉寒天をよく溶かします。溶けきらなければ、様子を見ながら10秒ずつ追加で加熱します。

(10)ラップを外して混ぜる。さつまいもを加えて、よく混ぜる。

砂糖と粉寒天がよく溶けたら、濾したさつまいもを加えてよく混ぜ合わせます。

(11)ふんわりとラップをかけ、600Wの電子レンジで1分加熱する。

さらにもう一度、電子レンジで加熱します。

「さつまいもを加えて全体の温度が下がったので、もう一度加熱してよく混ぜます。こうすることで、ダマになりにくくなりますよ」

(12)ラップを外してよく混ぜてから、水で濡らしたバットにさつまいもを流し入れる。表面を平らに整える。

「固まった後に外しやすいよう、バットは水で濡らしておきましょう。流し入れる型は、バット以外にも保存容器なども使えます」

(13)粗熱が取れたら冷蔵庫で約30分冷やす。

「常温でも粉寒天は固まりますが、冷たい方がおいしいので冷蔵庫で冷やし固めます。常温でいただきたい人は、そのまま室内に置いてもOKです」

(14)バットと芋ようかんの間に包丁を入れて一周し、バットを逆さにして、芋ようかんを取り出す。食べやすい大きさに切り分け、盛り付けたら完成!

バットと芋ようかんの間に包丁を入れてから逆さまにすると、スルンと気持ちよく芋ようかんが外れました。好みの大きさに切り分けて、器に盛り付けたらできあがりです。

おうちで手作りしたとは思えないほど、ツヤツヤに輝いて、まるでお店で売っているみたい。ひと口ほおばると、おいもの味が濃くて……感動! 甘さ控えめで、芋本来の素朴な味が生きています。しっとりなめらかな口当たりですが、ざるで濾したので、ホクホクとほどよい粒感が残っていて、それもまた手作り感があってよし。おうちでこれが出てきたら、きっと家族もびっくりするはず。子どもが収穫したさつまいもを使って、ホームパーティーの手土産に持っていくのもいいですね。

混ぜたり、濾したりする作業が多いので、子どもにお手伝いしてもらって、収穫してきたさつまいもで一緒に作ってみるのも楽しいかも。ぜひ、親子で試してみてくださいね!

【取材協力】

森崎繭香・・・お菓子・料理研究家。フードコーディネーター。料理教室講師、パティシエを経て、フレンチ、イタリアンの厨房で経験を積み独立。書籍、雑誌、Webへのレシピ提案、テレビやラジオ出演など、幅広く活動中。身近な材料を使った、家庭でも作りやすいレシピが好評。『米粉で作る うれしい和のおやつ』(立東社)など著書多数。http://mayucafe.com 2018年11月に、人も犬もおいしく食べられる無添加のおやつとごはんのオンラインショップ『one’s daily』をオープン。https://onesdaily.com

 

 

取材・文/岸綾香

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