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「あまから牛肉のり弁」炒り卵を挟んだごはんも絶品!【スヌ子さんのシンプル弁当#4】

忙しい朝のお弁当作りは、シンプルが一番! おかずを何品も作らずに、食べ応えがあって見栄えする美味しいお弁当を、料理家のスヌ子さん(稲葉ゆきえさん)に教えてもらう連載企画の第4回目。

フライパンひとつで作れる「あまから牛肉のり弁」をご紹介します。スヌ子さんの解説が付いた動画もチェックしてみてください!

変わり「のり弁」牛肉たっぷりご褒美弁当

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かつおぶしと炒り卵を挟んだ風味豊かなのり弁に、牛肉の甘辛煮をのせたボリューム満点のお弁当。

炒り卵を簡単にふんわり仕上げるコツ、甘辛煮の味を決めるポイントなど、今回もスヌ子さんがわかりやすく解説してくれました。

作り方をみていきましょう。

【材料】(1人分)

牛切り落とし肉・・・150g

にんにく・・・1/2片

砂糖、しょうゆ・・・各大さじ1

赤唐辛子(好みで)、白ごま・・・各少々

サラダ油・・・小さじ1

炒り卵:卵1個、みりん小さじ1/2、塩ひとつまみ、サラダ油小さじ1

かつおぶし、焼き海苔、しょうゆ・・・各適量

ごはん・・・適量

副菜:茹でスナップえんどう、ガリ(しょうがの甘酢漬け、市販品)

※白ごまは、すりごまだと粉っぽくなりやすいので、炒りごまがおすすめ。

※牛肉の甘辛煮は冷蔵庫で4〜5日、または冷凍で保存が可能。倍量などに増やして作り置きするのもおすすめ。

【作り方】

(1)炒り卵を作る

フライパンに卵を割り入れ、みりん、塩、サラダ油を加えてよく混ぜ合わせてから、弱めの中火にかけます。かき混ぜながら、白っぽくなってきたら火を弱め、パラパラの状態になったら、お皿などに取り出します。

「あとでのり弁の間に挟むので、あまり見た目にこだわらず、おおまかな炒り卵になれば大丈夫です」(以下「」内、スヌ子さん)

(2)にんにく、赤唐辛子の香りを立てる

フライパンをサッと拭き、スライスしたにんにく、サラダ油、好みで赤唐辛子を入れて弱めの中火にかけます。

にんにくは、フライパンの上でスライサーにかけると洗い物が少なくて済みます(※スライサーの詳細は記事の最後を参照)。

「にんにくをお弁当に使うときは、しっかり火を通すのがポイント。ふたを開けたときに鼻につく匂いがなく、香ばしく食欲をそそる風味が加わります。赤唐辛子を加えると、味がピリッと締まって美味しいですよ」

(3)牛肉を加えて炒める

にんにく、赤唐辛子の香りが立ったら、牛肉を加えてほぐします。

「お肉が大きいようなら、フライパンの上でハサミで切るとラクです」

(4)砂糖を加えて炒める

肉の色が変わり始めたら、砂糖を加えて強火で炒めます。

「砂糖をしっかり焦がすように炒めます。砂糖が溶けて出てきた水分を飛ばしながら、汁気がなくなるまで炒めましょう。しっかり加熱することで、キャラメルのようなコクが生まれます」

(5)しょうゆを加えて煮からめる

汁気が飛んだらしょうゆを加え、牛肉にからめながら、水分を飛ばしていきます。完全に汁気がなくなったらできあがりです。

「おしょうゆの焦げた感じも加わって、すごく美味しそうな香りがしますよ」

(6)のり弁を作る

弁当箱にごはんの半量を敷き、かつおぶしを均等にまぶし、しょうゆを染み込ませるように回しかけます。

その上に炒り卵を広げてのせ、焼き海苔をちぎりながら散らし、残りのごはんを覆うように広げます。

「しょうゆをかつおぶしに混ぜると、くっついてしまうので、ごはんにまぶしてからかけます。海苔はちぎってのせたほうが食べやすいのでおすすめ」

(7)牛肉をのせ、副菜をあしらう

ごはんの上に(5)の牛肉をのせ、白ごまを指先でひねって香りを立てながら散らします。

副菜には、茹でスナップえんどうと市販のガリを用意しました。

「スナップえんどうは手で半分に割いてのせると、見た目が可愛いです。お漬物は、お口をさっぱりさせるようなものをお好みでどうぞ」

<茹でスナップえんどうの作り方>

沸騰したお湯に塩少々を入れ、ぐつぐつ煮立った状態で1分半茹で、ザルに上げて冷水をかけます。冷水をかけることで、余熱が入るのを防いでシャキッとした歯ごたえになり、色止めする効果もあります。

(8)できあがり!

「あまから牛肉のり弁」の完成です。

 

しょうゆと砂糖の香ばしい風味をまとったカラメル色の牛肉がたっぷりのって、ご馳走感満載。

お弁当箱の底まで箸を入れると、かつおぶしの風味、ふんわり優しい甘さの炒り卵、焼き海苔の風味が一緒になって、たまらなく食欲をそそるハーモニーです。

「これは、テストの最終日なんかに、ご褒美として味わいたいお弁当!!」とスタッフから歓声が上がりました。

これまでなんとなく作っていた牛肉甘辛煮。汁気を残さず炒めることで、コクのある甘辛さに仕上がり、ごはんが止まらない美味しさに。プロの味わいになりました。

次回は「ドライキーマカレー弁当」をご紹介します。お楽しみに!

今回のお弁当箱は「無印良品」の木製タイプ

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本格的な曲げわっぱよりも手頃。シンプルなデザイン、ナチュラルな木目調に料理が映える。

今回は、無印良品の「木製 漆塗り弁当箱」(容量658ml)3,900円(税込)を使用しました。

木目調のお弁当箱は、食べ物が美味しそうに見え、年齢や性別を問わず使えるので、家族でシェアしやすいのも魅力です。

 

 

スライサーは「貝印」の「SELECT100」

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貝印「SELECT100 スライサー(厚み調節機能付)」1,760円(税込)

にんにくの薄切りに使用したのは、貝印の「SELECT100 スライサー(厚み調節機能付)」(1,760円・税込)。

まな板を使わずに、すばやく均等な厚さに切れるスライサーは、忙しい朝のお弁当作りに頼もしい存在。

この製品は、裏側の目盛りで「厚切り・薄切り」(厚さ1.0mm〜2.5mm)など、プレートをスライドさせることで調節が可能です。

取材・文/新井円

稲葉ゆきえ(スヌ子)
稲葉ゆきえ(スヌ子)

料理家。出版社で雑誌編集に携わった後、二児を出産。育児休暇中に始めた料理ブログが好評で、2009年に自宅で料理教室を始める。翌年、東京都・日本橋に『ギャラリーキッチンKIWI』を開設。その後、料理家として独立。スヌーピーが大好きで、顔が似ていると言われることから、「スヌ子さん」の愛称で親しまれる。昨年より予約制のレシピ付きレストランもスタート。 https://kiwi-lab.com

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