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「手羽元チューリップ」の作り方!唐揚げにすればお弁当やホムパにおすすめ【沼津りえの神ワザ下ごしらえ #9】

ちょっとしたひと手間で料理の腕前がグンとアップする「下ごしらえ」を、料理研究家・沼津りえさんが分かりやすく楽しく解説。 

今回は、鶏手羽元を使った「チューリップの唐揚げ」の作り方を紹介します。見ているだけでワクワクする唐揚げは、運動会のお弁当やホームパーティーで喜ばれること間違いなし! 

骨に沿って削ぐだけで、愛らしいチューリップに!

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春はお弁当の季節。運動会やお出かけの際に、お弁当を作る人も多いのではないでしょうか。今回は憧れの「チューリップの唐揚げ」に挑戦! 鶏手羽元をチューリップ形に成形する下ごしらえの方法を教えてもらいました。

「私も子どもたちが小さい頃は、誕生日など特別な日に作りました。普通の唐揚げよりちょっと手間はかかりますが、骨を持って食べやすく、何と言っても見た目がかわいいのでテンションが上がりますよね!

骨に沿って削ぐだけなので、実はそんなに難しくありません。運動会やお出かけのときのお弁当、ホームパーティーなど、ちょっと特別な日にぜひチャレンジしてみてくださいね」(以下「」内、沼津さん)

編集部でも「子どもの頃、運動会のときにお母さんが作ってくれた!」と盛り上がりました。そんな懐かしさもあるチューリップの唐揚げ。早速、作り方を見てみましょう。

【作り方】

(1)肉に包丁を入れ、骨に沿って切り離す

まず骨の先の脂を切り落とし、骨の位置を確認しながら、肉がふっくらした方を上にして置き、骨に沿って包丁を入れます。包丁を入れたまま鶏肉を起こして、肉を切り離してください。肉は骨(手で持つ方)に向かって切り離します。

(2)反対側も同様に行う

反対側も同様に、骨に沿って包丁を入れ、肉を切り離します。

「骨に沿って包丁を入れるのがポイントです。これで骨が見えてきました」

(3)骨に沿って肉をはがす

骨を立てて、骨についた肉をはがしていきます。包丁の先を使って肉を下ろすイメージです。

(4)肉をひっくり返す

肉をひっくり返すようにして丸くまとめ、チューリップ形に整えましょう。

(5)チューリップの下ごしらえが完成!

これできれいなチューリップ形になりました。

塩味であっさりおいしい!「チューリップの塩唐揚げ」

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早速、揚げてみましょう。今回は沼津さんおすすめのシンプルな塩味の唐揚げに。

「我が家ではよく塩味の唐揚げを作ります。しょうゆだと焦げやすいですが、塩なら焦げにくく、シンプルに肉の旨味を味わえます。漬け込まないので手軽に作れて、とってもおいしいですよ!」

【材料】(6本分)

チューリップにした鶏手羽元・・・6本

塩・・・小さじ1/2

酒・・・大さじ1

こしょう・・・少量

片栗粉・・・適量

揚げ油・・・適量

【作り方】

(1)鶏肉に調味料をもみ込む

塩、酒、こしょうを混ぜ合わせ、鶏肉を入れてよくもみ込みます。鶏肉が酒を全部吸い込むまで、よくもむのがポイント。好みでにんにくやしょうがを入れてもOKです。調味料が少ないので簡単!

(2)片栗粉をつける

今回はカラッと仕上げたいので片栗粉を使いますが、好みで薄力粉を使ってもOKです。先に片栗粉を全体に少量なじませてから、再度片栗粉をしっかりつけます。先に片栗粉を少量つけることで水分が出にくくなり、衣がしっかりつきます。片栗粉は揚げる直前につけてくださいね。

「鶏肉の内側にも片栗粉をしっかりつけるとカラッと揚がります。油がはねるのも防げますよ」

(3)カラッと中までしっかり揚げる

180℃くらいの少なめの油で、片面3〜4分ずつ揚げていきます。適温になったら、鶏肉をチューリップ形に整えて交互に入れましょう。

しばらく触らず、弾くような音に変わったらひっくり返してください。揚げ過ぎると水分が出るので、その前に返すこと。こんがりと色がついてない部分は、時々返しながらしっかり全体が色づくまで揚げてください。

「油は鶏肉が半分浸かるくらいまで入れてください。最後に強火にかけ、余熱で火が中まで入るので、揚げてから2〜3分は置きましょう。今回は20cmの深めのフライパンを使っているので少なめの油でも火がしっかり通りますが、手羽元の大きさによっては多めの油で2度揚げすると安心です」

(4)できあがり!

バットにあげて油を切ったらできあがりです。

見ているだけでテンションが上がるこの形! 食べてみると外側はカリッと、中はふっくらジューシー! 塩味がしっかり決まっているので、物足りなさは全然なく、逆にシンプルゆえに肉の旨味が際立っておいし〜! 骨付きなので、鶏のだしも利いているのか、旨味を存分に感じます。

「鶏手羽元だけでなく、鶏手羽先でも作れます。忘れがちなのですが、鶏肉の外側だけでなく、内側にもしっかり粉をつけることでカラッとおいしく揚がりますよ」

普通の唐揚げに比べてやや手間がかかるゆえ、母の愛情を感じるチューリップの唐揚げ。ぜひ特別な日に作ってみてください。

次回は「スナップエンドウ」の筋取りについて紹介します。

取材・文/岸綾香

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『野菜まるごと冷凍レシピ』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu  YouTube  管理栄養士  沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」

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