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水晶のような「琥珀糖」に挑戦!日々の結晶化を観察しよう【夏休みは親子でサイエンススイーツ♯2】

ケーキデザイナーの太田さちかさんに教えてもらう“サイエンススイーツ作り”。今回は、キラキラキレイな琥珀糖(こはくとう)です。子どもたちとおいしくて驚きがいっぱいの“サイエンススイーツ”を作ってみませんか? 夏の自由研究にもおすすめですよ。

江戸時代からある日本古来のお菓子「琥珀糖」

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その見た目の美しさから“食べる宝石”とも言われる琥珀糖。その歴史は古く、原型となるお菓子は江戸時代からあったと言われています。

簡単に言うと溶かした寒天に砂糖を混ぜ込んで固め、風通しのいい場所で乾燥させたお菓子のことで、乾燥させることで表面は砂糖が結晶化し、カリカリとした食感ですが、内側はゼリー状の寒天のままという楽しいお菓子。

ちなみにナッツの糖衣がけなども、琥珀糖と同じ砂糖の結晶化を利用して作られるお菓子です。

砂糖の結晶化を目で見て学べる!

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「琥珀糖作りのおもしろさは、その“変化”。日を追うごとに砂糖が結晶化していく様子を目で見て観察することができます。毎日決まった時間に写真撮影をして、色や質感、味や食感の変化の観察をすれば、そのまま自由研究にできますよ」(以下「」内、太田さん)

今回は型に入れず、切り方で水晶などの鉱物のように見える作り方を教えてもらいました。

「本物の鉱物も簡単に言えば熱いマグマに溶けた素材が冷え固まって結晶化したもので、琥珀糖と同じ作られ方をしているんです。こうしたことをお菓子作りを通して知ることも、子どもにとっては大切な学習。何よりも“興味”を持つきっかけになりますよね。だからこそサイエンススイーツ作りに挑戦してほしいですね」

では、作ってみましょう!

水晶のような琥珀糖の作り方

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材料(15cm×18cmのバット1枚分)

水 190ml

グラニュー糖 300g

粉寒天 4g

かき氷シロップ(いちご)10g

 

(下準備)

バットは水にくぐらせて水の膜を張る。このひと手間で型から外しやすくなる。

【作り方】

(1) 全ての材料を鍋に入れ、中火で温める。沸騰したら弱火にして約1分温め、糸を引く程度のとろみがついたら火から下ろす。

※鍋で温めている間、もしくは鍋からおろしたあとにアクがあるようなら取り除くこと。アクを取り除くことで、気泡が入らず、きれいな琥珀糖ができる。また味もおいしくなる。

(2)バットに流し入れ、冷蔵庫で30分冷やす。

きれいに固まりました!
取り出す際、1度硬まった寒天のアウトラインをバターナイフなどでなぞると取り出しやすい。

(3)バットから取り出し、包丁で水晶の形に切るか(下記参照)、手でちぎる。

(4)オーブンシートに間隔をあけて並べ、途中裏返しながら3〜4日(夏場は4〜5日)、風通しのいい部屋で乾燥させて完成。

水晶型に切る方法

<水晶型>

(1)取り出したシート状の寒天を幅3cmに切る。このとき、斜めに包丁を入れて、断面が台形になるようにする。

(2)それを4等分する。

(3)4等分したものはそれぞれ台形の底辺の外側を2カ所切り落とし、六角形にする。

(4)先端をえんぴつを削るようなイメージで尖らせる。

※4の工程を省いても鉱物のような形になるので、さまざまなパターンで作るのがおすすめ。

ちなみに写真手前はちぎっただけのもの。こちらは鉱物や宝石というよりも、ロック型(岩型)になり、ワイルドな魅力も持つ琥珀糖が出来上がります。

今回はかき氷シロップのいちごで作りましたが、メロンやブルーハワイ、レモンにぶどう、抹茶などでも作れば、“宝石の山”ができますよ。次回は、色が変化する不思議なかき氷をご紹介します。

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