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話題の「台湾カステラ」牛乳パック型を使って家でもふわっふわ仕上がりに。卵2個でミキサーいらずの食べ切りサイズ!

おうち時間が増え、おやつ作りを楽しむ人が増えている今、SNSなどで話題を呼んでいるのがフワフワしっとりの生地が決め手の「台湾カステラ」。本場台湾でその美味しさに目覚め、お菓子作りも大好きなエディター・門司紀子が試行錯誤したどり着いた究極のレシピを公開します! 型は身近な素材を使って手作り、電気オーブンレンジでも、簡単に作れるのが魅力!

台北で食べたあの味&食感が忘れられなくて…

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台湾好きが高じ、『台北日帰り弾丸旅 食べまくり! 1年12回』(小学館)という、1日で台湾グルメを食べ尽くすルートをぎゅっと凝縮したガイド本まで手掛けてしまったエディターの門司紀子です。今年は1月に1度しか台北に行けていませんが……「台湾カステラ」は現地でも毎回必ず食べる、大好きなスイーツ。

台北で必ず食べに行くのは雙連エリアにある「双連現烤蛋糕」

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台北では士林夜市のお店も有名ですが、台北の比較的中心地・雙連駅から徒歩5分程のところにあるお店「双連現烤蛋糕」がアクセス的にも便利。

厚みが10cm近くあり、大きく大胆にカットされたカステラは、“萌え断”具合が半端なく写真映えするだけでなく、驚くほど軽くてしっとりふわっふわ。

日本の重い質感のカステラとは異なり、シフォンケーキに近いイメージ。とにかくふんわり軽くて、ずっと食べ続けてしまいそうなほどの危険な美味しさ!

台湾カステラ、ひとまず作ってみた。でも既存レシピにはいろいろハードルも…

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Stay Homeな日々で久々にお菓子作りに開眼していたところ、この「台湾カステラ」が自宅でも作れるのではないか!?と思い、レシピを調べてみました。

検索してみるとレシピはいろいろ出てきて、その中のよさげなレシピで1回トライしてみたのですが……ひとまず作ってみた感想は以下の通り。

卵を5~6個使い、大きめの角型やバットで作るレシピが多く、わりと大量にできてしまう。甘いもの好きな家族がたくさんいればぺろりと食べられてしまうのだけれど、家族が少ないと……。軽いし美味しいからつい食べ続けてしまうけれど、ちょっぴり罪悪感を感じてしまったり。

・卵白5~6個を手で泡立てるのは腱鞘炎になりそう。ハンドミキサーがないと大変。

・生地を作るときの温度指定がまぁまぁ細かくて、温度計がないと難しそう。

・レシピ通りに作っても中が生焼けだったりすることも。

・焼き縮みが激しくて、冷めるとすっかり小さく……切なくなってしまったり。

たどり着いたのは……卵2個のシンプルレシピ!

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一度作ったらわかる「台湾カステラあるある」のハードルを乗り越え、さくっと気軽に作れて、幸せな気持ちのまま食べ切れるレシピにできないかな……と私なりに試行錯誤。

一般的なパウンドケーキ型(約18cm×8cm×高さ6cm)を使い、ちょうどいいサイズ感で簡単に作れるレシピに仕上がりました!(温度計はなしでOK、材料計測用に、ハカリは必要)

本場の台湾カステラのど~んとしたインパクトには欠けますが……ほわっとしっとり軽やか食感にまろやかな甘味は本場さながら!

「型がないから」と諦めないで!型は牛乳パックでも代用できます

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レシピを「作ってみたい!」と言っていた友人に伝えたところ……「肝心の型がない。どうにかならない!?」と問い合わせが。型は100均などでも手に入るし、スーパーなどで売っている紙型でも作れますが、牛乳パックを活用する手も!

使い終わった牛乳パックを開き、上面をハサミで切り取り、長さ17~18cmのところで側面になる面をカット。縁を折り曲げてホチキスで留めるだけ。

この牛乳パック型の内側全体にアルミホイルを巻き付けて、その上にオーブンシートを仕込めばOK。
生地が膨らむので、オーブンシートは型より高めにしておくのがポイント。

牛乳パック型ではパウンド型よりもやや幅があるので、少し平べったい形に仕上がります。

材料【パウンドケーキ型(約18×8×高さ6cm)1個分、牛乳パック型1個分】

【パウンドケーキ型(約18×8×高さ6cm)1個分、または、牛乳パック型1個分】

太白胡麻油 25g(米油でも可)
牛乳  25g
卵  2個
きび砂糖 25g
薄力粉  30g
ベーキングパウダー 小さじ1/2

作り方 

パウンドケーキ型の場合は、このようにアルミホイルを巻いた「堤防」を仕込みます。

(1)型に合わせてクッキングシートを適宜カットしながら敷きます。型より膨らんで高さが出てしまうことも想定し、厚紙にアルミホイルを巻いた「堤防」も、型とシートの間に仕込んでおきます。

クッキングシートのヘリは、ペロリ垂れ下がってしまいがちなので私はホチキスで留めています。ただ危ないので、焼き上がってシートを剥がすときに、ホチキスはすぐ取り除いてください!!
牛乳パック型の場合は、元からやや高さがあるので、オーブンシートを高めにしておくだけで「堤防」がなくても大丈夫です。

(2)すべての材料を測って用意。湯を多めに沸かしておきます(沸騰直前で止めておくくらいなイメージ)。オーブンは150℃に予熱を。

(3)薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるっておく。粉はふるいにかけるのが面倒なので、私は測るときに予めビニール袋の中に粉を入れて測り、袋に空気を適宜入れ膨らませ、上部をねじって密閉しながらブンブン振って粉をパラパラにしています。

一般的なレシピにはベーキングパウダーは入っていませんが、焼き縮みを少しでも減らすため、ベーキングパウダーの力にもちょこっと頼ってみることに。

(4)太白胡麻油をボウルに入れ、軽くレンチンした牛乳を投入して手早く混ぜます。

もちろん鍋で温めてもOK。冷たいと分離することもあるので、ちょっとでも温めれば問題ないです。

(5)卵を割ります。黄身は(4)のボウルに入れて均一に混ぜ、卵白は別のボウルを用意してそちらに入れて。

卵白でメレンゲを作る際、使うボウル&泡立て器はとにかくキレイにしておいてください。水分も汚れも皆無な状態に。
黄身も加えたら手早く混ぜるのがコツ。そもそもそれぞれの量が少ないので分離しにくいですが。

(6)卵白を泡立てます。まずは何も加えずにそのままシャシャシャーッと手早く混ぜ、キメ細かく白く泡立ってきたら、きび砂糖を2回に分けて入れ「ツノが立つくらいまで」泡立て、しっかりしたメレンゲを作ります。ここで泡立てが足りないと上手く膨らまないので気をつけて!

卵白2個分なら、ハンドミキサーがなしに手でも頑張れます!

(7)黄身のほうのボウルにメレンゲを1/3量入れて、泡立て器で混ぜます。次に粉の1/2を加え、ヘラですくうようにして切り混ぜて。さらにメレンゲを1/3加えて混ぜ、粉の残りを混ぜ、最後にメレンゲの残りを混ぜ込みます。

(写真はパウンドケーキ型です)

(8)(1)の型に(7)を流し入れ、表面をならして。

(写真はパウンドケーキ型です)

(9)オーブンの天板に(8)をのせ、(2)で沸かしておいたお湯を天板の半分くらいの高さまでくるように注ぎ、150℃で40分湯せん焼きを。20分くらいたったら一度オーブンを10秒ほど開けての庫内の温度を下げて。湯が減っていたら適宜足します。

電気オーブンの場合、温度が安定せず高くなりすぎて、表面が割れる原因にもなるので、20分後から5~10分おきに、ちょこちょこ開けて、庫内の温度を下げてください。

(10)40分たったら竹串か楊枝を刺して抜き、生地がついてこなかったら焼き上がり。生地がついてきたら中が生焼けの可能性があるので、さらに数分焼いて。焼けたらすぐに型から外し、サイドのオーブンシートも剥がして冷まして。

表面が濃く焼けすぎていたら、途中でアルミホイルをのせて焼きます。
我が家は温度が安定しやすいガスオーブンですが、電気オーブンだともうちょっと焼き時間がかかる場合もあります。

混ぜ方の差や温度の感覚、オーブンの種類によって仕上がりに差は出てしまうと思いますが……卵はわずか2個、パウンドケーキ型か牛乳パックサイズだから手軽だし、初めての方でもトライしやすいと思います。

一般的なレシピはグラニュー糖の場合が多いのですが、私のレシピは優しい甘みのきび砂糖を使っています。油は酸化しにくくノンコレステロールでヘルシー、お料理にも使いやすい「太白胡麻油」や「米油」で。卵は2個だから、ハンドミキサーがなくても、問題なく作れます。

パウンドケーキ型(か牛乳パックサイズ)だから……美味しすぎて万が一、ひとりで食べてしまっても、まぁ仕方ないかって諦めもつきます(笑)。

このレシピで早速作ってくれた友人(大きい台湾カステラもすでに作り済み)からは「籠りすぎていて体が重い……。でも家でできる楽しいことはしたいし、美味しいものも食べたいし……。この罪悪感のなさ、大事~!」と。

ぜひ、挑戦してみてくださいね!

(※牛乳パックを使ったケーキ作りについては、本来は専用の型を使うものとなりますので、自己の責任において行ってください)

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