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冷蔵庫はNG?専門家が教える「食パンをおいしく保存する」方法

”朝はパン派”な皆さん。食パンはいつもどのように保存されていますか? 食パンって賞味期限内であっても、乾燥したり、カビたりすることがあって、なかなか上手に保存するのが難しいですよね。

そこで今回は、料理研究家・栄養士の中村友香さんに、食パンの上手な保存方法について聞いてみました。食パンを上手に保存できるようになれば、「パサパサすぎて食べられない」「カビてしまった」などの理由で食パンをムダにすることもなくなりますよ!

食パンのいちばんの敵は乾燥と湿気

中村さんによると、食パンの保存でもっとも注意しなければならないのが、乾燥と湿気。乾燥すると食パンはパサパサしてまずくなり、湿気があるとカビが発生する危険性が高くなります。

「まず食パンを購入したあとは、乾燥しないように1枚1枚ラップに包みましょう。そして、それを食パンの入っていた保存袋、もしくは市販のジッパー付き保存袋に入れて保存すると、乾燥することなく最後までおいしくいただくことができます」(中村さん。以下「」内、同)

ちなみに、保存袋はきちんと密閉するのではなく、ふんわりと閉じた状態でOK。ここを完全に締め切ってしまうと、内部に湿気がこもってカビが発生する原因になるそうです。ジッパー付き保存袋を使用する際は、最後までジッパーを閉めて密閉してしまわないように注意してください。

 

保存方法だけでなく保管する場所にも注意

食パンは保存方法だけではなく、それを保管する場所選びも重要になってくるとのこと。

「直射日光の当たる場所や熱のこもる場所、また湿気の多いところで保管すると、食パンにカビが発生しやすくなります。比較的涼しくて、湿気の少ない場所に保管するようにするといいでしょう」

涼しい場所がいいということで、特に夏場などは食パンを冷蔵庫に入れて保管する人もいますが、これはNG。

「食パンに含まれるデンプンは、温度が0℃に近いほど劣化しやすい性質があります。デンプンが劣化すると、水分がなくなり、パサついて食パンの味が悪くなってしまいます。食パンを冷蔵庫で保管するのはやめたほうがいいでしょう」

 

専用のパン保存容器は結露対策を万全に

お店やネット上ではよく、パン専用の保存容器といったものが販売されていますが、やはりこういったもののほうが食パンの保存には適しているのでしょうか?

「専用の保存容器を使うのはいいと思います。ただ、フタが付いたプラスチック製の容器やスチール製の容器などは、食パンが乾燥しないというメリットはあるものの、それを保管する場所の温度変化で内部に結露ができやすく、カビの発生につながるデメリットもあります。

たびたびフタを開け閉めするなどして、内部の空気を循環させる必要があるでしょう」

ちなみに、パン専用の保存容器としておすすめなのは、素材が木のもの。木箱は通気性がいいので、結露やカビが発生する心配が少なく、食パンの保存に適しているとのことでした。

 

長期で保存をする場合は冷凍がベスト

食パンをまとめ買いした場合や、賞味期限が近いけれど食べきれないといった場合は、冷凍庫で保存するのがいいそうです。

「冷凍保存する場合は、1枚1枚をアルミホイルに包んで保存するのがおすすめ。食べるときは、それをそのままオーブントースターに入れて焼くと、アルミによる熱伝導で食パンがふんわりとおいしく焼きあがります」

なお、アルミホイルで包むとかさばって冷凍庫内に入り切らないという場合は、1枚1枚をラップで包んだ後、ジッパー付きのフリーザーバッグに入れて冷凍庫で保存することも可能。

「これらのような方法で食パンを冷凍保存した場合、保存期限は約2週間から1カ月。この期間内に食べ切るようにすれば、おいしく食べることができますよ」

 

いかがでしたか? これからは正しい保存方法を実践し、食パンを最後までムダなく、おいしく食べ切ることができそうですね。

冷凍保存をする場合も、アルミホイルを使えば焼きたてのおいしい食パンを食べられるということなので、今後は特売日のまとめ買いも安心してできるのではないでしょうか。ぜひ、皆さんもこの保存方法を試してみてくださいね。

【取材協力】
※ 中村友香・・・料理研究家、栄養士。目で楽しみ、味わえる、おしゃれな家庭料理を軸に、料理教室やテレビ出演、レシピ開発や電子マガジンの執筆など幅広く活動。体によい食事はもちろんのこと、食べる人に喜んでもらえるテーブルコーディネートや盛りつけのコツも伝授する。自分と周りの大切な人を幸せにする料理“おしゃれしぴ”をブログで発信中

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