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皮むきが簡単にできるワザも!栗の長持ち保存方法…選び方のコツから冷凍保存の仕方まで

秋はいろいろと美味しい食材が旬を迎えます。中でも、甘くてホクホクとした「栗」は、食欲の秋にピッタリの美味しさ。栗拾いなどに出かけて、たくさんの栗を家に持ち帰ることもあると思いますが、皆さんはいつも栗をどのように保存していますか?

そこで今回も、食品保存のスペシャリストである料理研究家・食品保存アドバイザーの島本美由紀さんに、長持ちさせるための「正しい保存方法」をレクチャーしてもらいます。


こんにちは、島本美由紀です。連載72回目は「栗」。栗ごはんやスイーツなどに使用することが多いと思いますが、一度に使う量がそれほど多くはないため、使いきれずに余ってしまうことも多いはず。今回は、鮮度と甘さをしっかり保つための上手な保存方法をご紹介していきます。

美味しい栗の選び方

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栗 選び方

栗は表面の皮がつやつやしていて張りがあり、ふっくらと丸みのあるものを選びましょう。小さい穴は虫食い穴で、中に虫がいることもあるので、穴や傷があるものは避けるようにします。収穫後時間が経つと、中の実が乾燥して軽くなってしまうので、手に取ったときにズシリと重みのあるものを選ぶようにしてください。

栗の冷蔵保存の仕方

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栗 冷蔵保存

栗は正しい方法で保存することにより、冷蔵でも十分長持ちさせることができます。

・新聞紙で包んでからポリ袋へ

栗は表面の水けをしっかり拭き取り、まとめて新聞紙で包んでからポリ袋に入れてチルド室で保存します。0℃で冷やすことにより長期保存ができ、また甘みもアップします。

栗の冷凍保存の仕方

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栗は皮をむいて生のまま冷凍することが可能です。凍ったまま調理できるので、冷凍しておくと必要なときにすぐに使えて便利ですよ。

・下処理をして生のまま冷凍

栗は皮(鬼皮)と渋皮を取り除き、水にしばらくさらしてアクを抜きます。水けを拭いてから冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。使用する際は、凍ったまま加熱調理をしてください。

栗 冷凍保存

栗の保存期間の目安

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栗は先にご紹介した正しい方法で保存することにより、冷凍はもちろん冷蔵でも長期保存が可能です。

・冷蔵保存の場合の目安

新聞紙に包んでからポリ袋に入れて保存した場合は、約1カ月間長持ちさせることができます。必ずチルド室で保存するようにしてください。

・冷凍保存の場合の目安

皮をむいて生のまま冷凍した場合は、2カ月ほど保存が可能です。すでに皮と渋皮をむいた状態で冷凍しているので、そのまますぐに調理することができて便利です。

ラクワザ!栗の皮をペロンと簡単にむく方法

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栗 皮 剥き方

秋の味覚「栗」をたくさん食べたいと思っても、皮むきの大変さを考えるとついつい購入するのをためらってしまうことはありませんか? でも、もうそんな心配はいりません。次にご紹介する方法なら、皮や渋皮を簡単きれいにむくことができますよ。

・圧力鍋や魔法瓶を使えば簡単!

栗の皮むきには圧力鍋が便利。栗を20~30分ほど水に浸し、頭に切り込みを入れたら、圧力鍋に栗を入れてかぶるくらいまで水を注ぎます。フタをして加熱し、加圧したら30秒で火を止めましょう。圧力が下がるまでそのまま放置しておくだけで、皮や渋皮が簡単にむけるようになります。

圧力鍋を持っていない場合は、魔法瓶や保温タイプの水筒を使えばOK。圧力鍋の場合と同様に、栗の頭に切り込みを入れたら魔法瓶や保温タイプの水筒に入れ、熱湯を注いでフタをし、2時間ほど置いておきましょう。こうすれば、固い皮も薄い渋皮も簡単にペロンとむけるようになりますよ。

いかがでしたか? 栗は正しい方法で保存すれば、冷蔵でも約1カ月間保存することができます。また、低温で冷やすことにより、甘みがアップするというメリットも。栗の調理は皮むきが大変ですが、ラクワザでご紹介した方法なら、簡単に皮をむくことができます。この秋は、旬の栗の美味しさをご家庭で十二分に味わってみてください。

【参考】
島本美由紀(2015)『もっと野菜を!生のままベジ冷凍』(小学館)

島本美由紀(2015)『ひと目でわかる!食品保存事典』(講談社)

構成・文/土田奈々子

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