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こんなはずでは…マイホームで後悔した「やっておけば・いらなかった」設備や施工を調査!

時間と労力とお金をかけて取り組む「家づくり」。いざ住んでみたら後悔ばかり……なんてことは避けたいですが、実際どうなのでしょう? そこで『kufura』では、マイホームにお住いの20~50代の既婚男女126人にアンケート調査を行い、「家づくりで後悔したところ」をうかがってみました。

今回の調査で「特になし」と回答した人は全体の10.3%。つまり、およそ9割の人がなにかしらの後悔ポイントを抱えていました。早速、見ていきましょう。

「間取り」について

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部屋・造り

「ランドリールーム。外干しが嫌なので、ランドリールームをつけたかった」(33歳女性/主婦/建売住宅)

「洗濯物を広々干せるサンルームをつければ良かった」(35歳女性/主婦/注文住宅)

「吹抜けの天井です。うるさい、寒いで、生活には必要無かったから」(59歳男性/主婦/注文住宅)

「和室。全室洋室なので、時々畳に横になりたい気がします」(53歳男性/総務・人事・事務/建売住宅)

「各階にトイレを設置しておけば、就寝時もすぐにトイレに行けたのに」(45歳男性/総務・人事・事務/注文住宅)

「玄関をバリアフリーにできたらよかったです。子どものベビーカーの出し入れに苦労しています」(34歳女性/主婦/建売住宅)

窓・雨戸

「リビングに窓をつけすぎてしまい夏場がとてもまぶしい」(39歳女性/その他/注文住宅)

「窓の大きさを吟味すればよかった」(45歳男性/その他/注文住宅)

「リビングの大きい窓のみ電動雨戸にしたが、とても楽なので他の窓も幾つかはそうすれば良かったとあとから思った」(45歳女性/営業・販売/注文住宅)

収納

「パントリーを作ればよかった。 ストックしたものとか、置場に困る現実が……」(47歳女性/主婦/注文住宅)

「強いて言うなら、土間のような広い玄関だったら、子どもたちの遊び道具やコープの荷物をゆったり置けたのにーと思いました」(38歳女性/主婦/建売住宅)

「やはり収納スペースが多くあった方がよかった。足らずに1部屋が倉庫状態になっている」(48歳男性/営業・販売/建売住宅)

もっとも回答が多かったのは間取りについて。複数人が設けておけばと挙げたランドリールームは、天気が悪い日であっても洗う・干す・たたむがその場で完結できて魅力的。ですが、改めてそのスペースを捻出するのは現実問題むずかしいですよね……。

開放的な吹き抜けも、上階に部屋が作れなかった、音が響く、温度調整が大変といった声が聞かれました。窓の数や大きさも、場合によっては快適性に水を差してしまうことがあるようです。

収納不足も悩ましいですよね。結局モノがしまえずに、かえって生活スペースを圧迫しているという人も少なくありませんでした。

困る…の声続々!「配置」の失敗で多かったコンセント

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「コンセントの数をもっと沢山つけたらよかった。キッチン家電を使う時困る」(39歳女性/公務員/注文住宅)

「コンセントが使いたいところにないため延長コードを利用している。もう少し考えればよかったと思った」(59歳女性/主婦/注文住宅)

「コンセントが足りないことと、コンセント、インターホンの位置がわるかったので家具が置きにくかった」(49歳女性/主婦/注文住宅)

「リビングのコンセントが少なく、タコ足配線が多発している」(59歳男性/研究・開発/マンション)

生活に欠かせない電化製品。それらを使うために必要なコンセントは、ほしい場所に必要な数ないと不便ですよね。タコ足配線や延長コードは、なるべくない方が見た目もスッキリとしそうです。

快適な暮らしに欠かせない「設備」

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ライフラインシステム

「太陽光発電。元を取るまでに何十年もかかり、修理なども入れると損をした気分になってしまう」(38歳女性/主婦/注文住宅)

「オール電化にしておけばよかったと思っています。 お手入れがラクなので」(37歳女性/総務・人事・事務/建売住宅)

「オール電化にしたが、ヒートポンプが高く、壊れると出費が非常に痛い」(58歳男性/その他/建売住宅)

「HEMS。あと付けが大変だから、設置しとけばよかった」(41歳男性/総務・人事・事務/注文住宅)

床暖房

「床暖房が標準で設置ということだったが、使わないと思って外してもらった。でもいざ住んでみると床暖房があったらもっと暖かかっただろうな、と後悔した」(52歳男性/営業・販売/建売住宅)

「床暖房です。二重サッシだから控えましたが、暖房はほしかったです」(51歳男性/総務・人事・事務/マンション)

「床暖をつけたが、実際にはエアコンで十分で床暖はガス代が非常に高くつくので利用することはない。無駄だった」(51歳女性/主婦/マンション)

食洗機

「食洗機のビルトインを付けなかったが、最近後付したらキッチンの色と少し違ったものしかなかった」(54歳男性/総務・人事・事務/マンション)

「ビルトインタイプの食洗機は、後付けだと設置スペースがほぼ無いので導入しておけば良かったと思います」(51歳男性/その他/マンション)

「食器洗浄機を設置したが、食事の時間がバラバラで手で洗ったほうが片付く。全然使っていないので設置しなければよかった」(59歳女性/主婦/注文住宅)

電気代の高騰が家計を直撃し、太陽光発電に関心を持った人もいるのではないでしょうか。しかし、実際に設置した人からは、初期費用やメンテナンス費用の面で後悔の声が聞かれました。

回答にあったHEMS(ヘムス)とは、「Home Energy Management System」の略で、電気やガスといったエネルギー使用量をモニターなどで見える化し、最適運転してくれる管理システムのこと。節電に取り組みやすいメリットがあると言われています。

じつはこのHEMS、政府が導入を推進していて、2030年までに全家庭への設置を目標に掲げているんです(進捗率は2019年時点で1.1%とまだまだ……)。後付けもできるそうなのでこれから普及するのかもしれませんが、導入するならやっぱり最初からがいいですよね。

床暖房や食洗機は、過去記事「マイホームでやっておいて良かったこと」の中で多く聞かれた設備です。今回のアンケートでは、割合的には“やっぱりやっておけば”と後悔する人が多かったものの、それほど使わないため“いらなかった”という声も。家族構成やライフスタイルも大いに関係してきそうです。

キッチンタイプなど選んだ製品の「種類・スタイル」

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「オープンキッチンですが、片付け下手なので、セミオープンキッチンにすれば良かったと思っています」(50歳女性/主婦/建売住宅)

「床から浮くタイプの便器は掃除しやすそうで羨ましい」(43歳女性/主婦/マンション)

「玄関のホタルスイッチ。何故か門灯だけホタルスイッチにしていなかったので、ついてるのか、消えているのか家の中からでは分からないのが少し困ります」(49歳女性/主婦/注文住宅)

「照明器具など業者に勧められたとおりの器具にしたが、もっとシンプルなものにすればよかった。無駄遣いだった」(57歳男性/会社経営・役員/注文住宅)

キッチンやトイレ、浴室などは、メーカーや種類がいろいろあって悩ましいですよね。オープンキッチンの解放感はとってもステキですが、リビングなどから丸見えに。たしかにキレイをキープしておくことに気を使いそうです。

庭、カーポート、ベランダなどの「外構」

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「作ることはできなかったのですが、ベランダのスロップシンクは欲しかったです」(48歳女性/営業・販売/注文住宅)

「二階ベランダに水栓。狭いベランダなので不要と思ってつけませんでしたが、掃除するたびにバケツを往復しながら後悔しています」(51歳女性/研究・開発/注文住宅)

「バルコニー。子どもが遊んだり、洗濯を干したりするのにほしかった」(28歳女性/主婦/注文住宅)

「専用庭があるが、雑草の手入れが大変」(41歳女性/主婦/注文住宅)

「カーポート。予算の都合で後回しにしたが、車の傷みが激しい」(46歳男性/技術職/注文住宅)

たしかに、ベランダに水栓がないと、掃除やお手入れのときに苦労してしまいそう。庭や家回りの雑草除去も骨が折れますよね。ご近所さんに見られることもありますし、外構も手が抜けません。

 

みなさんの回答を見て、家づくりって難しい!としみじみ。よく、“3度建てなければ理想の家にならない”なんて耳にしますが、実際そうはいきません。後悔のない家づくりのためにも、こうした先輩たちの声が少しでも参考になれば幸いです。これから家づくりを検討している方は、ぜひチェックリストに加えてみてくださいね。

 

【参考】

「2030年に向けたエネルギー政策の在り方」(令和3年4月13日)―経済産業省 資源エネルギー庁

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