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【お菓子缶研究家・中田ぷう厳選】年末のギフトにぴったりな3,000円台のお菓子缶5選#3

こんにちは、フードジャーナリストでお菓子缶研究家の中田ぷうです。祖父に買ってもらったキャンディの缶をきっかけに、お菓子缶の魅力に取り付かれて45年。家には1,000缶近いお菓子缶を保有し、とうとう10月20日にはお菓子缶に特化した「素晴らしきお菓子缶の世界」という本まで出してしまったオタクです(笑)。

第二次お菓子缶ブームの今、私のみならず、多くの人がお菓子缶に心奪われていると思います。年間200~300もの新しい缶が生み出される製缶業界(※)ですが、その中からおすすめのものをカテゴリー別にピックアップ。本に掲載していないものも取り上げています。第3回目は、3,000円台で買える、“ギフト向き”のお菓子缶をご紹介します。
※お菓子缶のみならず、業務用の缶や粉ミルク、入浴剤などの缶も含む。

イベントでも大人気!「TAYORI BAKE」のクッキー缶

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<左>TAYORI オリジナルクッキー缶・紺・3,500円(税込・以下同)、<右>TAYORI オリジナルクッキー缶・朱・3,000円/TAYORI BAKE

東京・千駄木にある焼き菓子工場『TAYORI BAKE』。ここのクッキー缶は、まさに雑貨的かわいさ指数が異常に高いんです! もしクッキーが入っていなくても、私、缶だけ欲しくて買います!(笑)。(もちろんクッキーも美味しいのですが!)それほどのかわいさを持っているんです。事実、今、自著『素晴らしきお菓子缶の世界』のブースが大阪の「梅田 蔦屋書店」にあり、そこでもこの“TAYORIのクッキー缶”を扱っていただいているのですが、瞬く間に売れた人気ぶり。

オープン時からあるのは写真右の朱の缶ですが、今年5月に写真左の紺缶が仲間入り。どちらもはがきがぴったりと収まるサイズの缶なんです。年末に買っておけば年賀はがき入れとしてすぐに活用できますよね。

どちらも全粒粉ベースのクッキーで、“紺缶”はスパイスやハーブをふんだんに使った大人が楽しめるクッキー缶。玄米茶とゆず・ターメリッククミンチーズ・チョコレートコリアンダー・レモンアールグレイ・黒糖きな粉・白味噌カルダモンジンジャー・いちごローズマリー・ヘーゼルナッツラムレーズン・塩バニララベンダー・ココナッツラズベリー・塩メープルくるみの12種類・32枚が入っています。

そして“朱缶”は、チャイ・抹茶ミント・チーズペッパー・コーヒー・ストロベリー・塩レモンとピスタチオ・ロシアン・アニスココアの9種類・31枚入り。

年末にぴったりな夢あるお菓子缶!

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チャーチル カルーセル3,240円(税込)/宝商事

『チャーチル』はイギリスのお菓子メーカー。イギリスらしい美しさやかわいさを持つお菓子缶を数多く出していますが、中でも人気なのがこの“カルーセル缶”。変形缶にエンボス加工が施された缶は、まさに芸術品。私の母(70代)にも以前プレゼントしたのですが、「素敵!」と大喜び! まさに女心をつかむお菓子缶なんです。

現在、商品の入れ替えの時期のため、旧商品にはトフィー(キャラメルのようなお菓子)、新たな商品にはペチコートテール(円形のショートブレッドを放射線状にカットしたもののこと)が入っているので、どちらが入っているかはよく確かめてご購入くださいね。

実店舗であれば『ディーン&デルーカ』で取り扱いがありますが、私はネットで探して購入しました。

今見ても美しい。70年代の復刻デザインのお菓子缶

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ティーブレイク3,240円(税込み)/モロゾフ

1975年、今から46年前に洋菓子の『モロゾフ』から発売された「ティーブレイク」。その「ティーブレイク」が入っていたのが、青い鳥と植物が描かれた缶でした。

1975年当時の「ティーブレイク」の缶。

1971年には「アルカディア」、1973年には「オデット」と今でも缶マニアたちに愛される“名デザイン缶”を輩出してきた「モロゾフ」のこの“隠れ名缶”のデザインが、創立90周年を迎える今年復活! 期間限定の販売なので、手に入れるなら今がチャンスです。

中は「モロゾフ」で人気のクッキーの詰め合わせ。

パリッと香ばしく焼き上げたクッキーにチョコレートをサンドした「ファヤージュ」や、ナッツの香ばしさが引き立つ軽い食感のクッキーをチョコレートでコートした「ファヤージュリッチショコラ」、さっくりとした食感のクッキーにチョコレートをサンドした「オデット」、バターが香るクッキーをチョコレートでコートした「オデット(リッチチョコレート)」が入っています。

個性的なデザインのお菓子缶はこだわり派へのギフトに

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チージィーポッシュ(3段絞り12枚・2段絞り6枚、メレンゲ約13g)3,400円(税込)/ZAXFOX

立山連峰を望む、美しい自然に囲まれた富山の町にある洋菓子工房『ZAXFOX』。そのオーナーがクリエイティブスタジオ「KIGI」とお菓子研究家の福田里香さんを迎えて作られたのが、チーズクッキー缶「Cheesy Poche(チージィーポッシュ)」。

クッキーを食べたときに香るペコリーノ・ロマーノと、メレンゲをかじったときの冴えるレモンの香り。相反する味の変化の華やかさを缶のデザインにも継承。チーズに連想される色=イエローをキーカラーに、ネズミと猫、そして花のモチーフを描いた缶は唯一無二。缶をチーズに見立て、並ぶ花模様の中、ネズミが隠れている遊び心あるデザインは、クッキー缶へのワクワクした気持ちやときめきが表現されているといいます。

中にはペコリーノ・ロマーノDOPを2つの焼き加減で味わう、絞り出しのチーズクッキーとレモンピールがたっぷりと使われたさわやかなメレンゲが入っています。

このチーズクッキー、紅茶やコーヒーはもちろん、ワインにも合うので、ちょっと食にこだわりのある人へのギフトにうってつけです。

 

いかがでしたか。私も普段は1,000円以内や1,000円台のお菓子缶を買っていますが、年末にはやはりちょっと奮発して3,000円台のものを選んでいます。ぜひ今年お世話になった人や頑張った自分へのご褒美に食べ終わったあとの使い道を考えるのも楽しいお菓子缶を贈ってみませんか。

撮影/中田ぷう

※掲載商品はすべて中田さんの私物です。


 

ライター・中田ぷう

編集者・フードジャーナリスト。多くの料理本や暮らしの本、キャンプ本を手がける。自著に子どものごはん作りの闘いを描いた『闘う!母ごはん』(光文社)がある。 プライベートでは猫2匹&犬1匹と小学4年生、高校3年生の女の子の母。ハワイじゃなくてグアムラバー/スターウォーズマニア/アダム・ドライバーファン。

古今東西から集めたお菓子の缶が500缶以上集結!最新刊『素晴らしきお菓子缶の世界』(光文社)が発売されました。

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