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「徒歩3分」なんて嘘!? 賃貸広告の要注意フレーズ5つ

賃貸物件は内見してから契約しますが、じっくり見て回る時間的余裕がないと、賃貸広告の情報が頼りですよね。でも「駅から徒歩3分」「日当たり良好」などの宣伝文句には実は落とし穴があることも……。主婦の友インフォス情報社編集の書籍『事故物件サイト・大島てるの絶対に借りてはいけない物件』を参考に、要注意フレーズをお届けします。

1:「徒歩○分」

“最寄駅から徒歩5分”とあったから通勤に便利だと思ったのに……。そんな失敗を経験したことのある人は多いのでは?

所要時間を示す“徒歩○分”は、不動産会社が実際に歩いて計測したものではありません。これは、成人の平均歩行速度である“分速80メートル”を基準に計算したもの。

たとえば、最寄り駅と物件の間の距離が400メートルであれば“駅から徒歩5分”と表記されます。

必ず“自分の足”で確認して!

この計算では、地形や交通事情などは考慮していないので、実際に歩いてみると表示よりもずいぶん時間がかかってしまうケースが少なくありません。

階段や坂道、信号の数などによって所要時間はかなり変わってくるはず。筆者の実体験では、最寄駅と自宅の間に“歩行者は陸橋を渡らなければならない交差点”があり、昇り降りに苦労させられた記憶が……。

“徒歩○分”の表示や地図だけをあてにせずに、必ず自分の足で歩いて所要時間を確認しましょう。

2:「眺望良好」

高層マンションの高層階でもないのに、“眺望良好”を謳っている物件には要注意です。

低層なのに“眺めがいい”ということは高台に建てられた物件だと推測されます。ということは、駅から物件まで坂道や階段があるので、特に帰り道はしんどい思いをすることになりそうです。

また、坂道や階段があれば、前項でお伝えしたとおり、“徒歩○分”があてにならないでしょう。

3:「閑静な住宅街」

この宣伝文句は“周辺には住宅以外、何もない”とも解釈できます。つまり、スーパーやコンビニすら近くにない不便な場所というおそれもあるのです。

また、近くに学校がある物件でも“閑静な住宅街”と表記されることがあるといいます。

もちろん、お子さんがいる場合はそのほうが便利なのですが、学校が近いと、子どもの騒ぎ声がひっきりなしに響き、“閑静”とはほど遠い環境に……。

宣伝文句のイメージだけで判断せず、事前に周辺施設をしっかりチェックしましょう。

4:「リフォーム済み」

賃貸の募集広告に“リフォーム済み”という文言があっても、それだけで「多少古い物件でも大丈夫そう」と判断するのは早計。

実は、“10年前に壁紙を張り替えただけ”という程度でも、“リフォーム済み”と謳っていることがあるそうです。

また、過去記事「物件探しの注意点!自殺・殺人が起きた”事故物件”の見抜き方4つ」でもお伝えしたように、リフォームはその部屋で死体が出たために行われたものかもしれません。

“リフォーム済み”とある物件は、“いつ・どこで・なぜ”リフォームしたのか、不動産屋に確認するようにしましょう。

5:「日当たり良好」

これは今の時期よりも夏場に契約する際に要注意なフレーズ。

太陽の高度は季節によって異なるので、日当たりがいいのは夏場だけ……というおそれがあります。

また、方角的には日当たりがいいはずの部屋でも、窓側に大きな建物があればその影響も受けてしまいます。

日当たりを重視する人は、広告の文言だけをあてにせず、必ず内見で確認しましょう。

 

以上いかがでしたか? 賃貸情報サイトや不動産屋のおすすめ物件は、入居意欲をあおるフレーズがいろいろ並んでいますよね。

今回ご紹介したようなあいまいな宣伝文句には“裏”があることを肝に銘じて、慎重に情報を吟味するようにしましょう!

 

【参考】

※ 主婦の友インフォス情報社 (2015)『事故物件サイト・大島てるの絶対に借りてはいけない物件』(主婦の友インフォス情報社)

2017/2/25 WooRis掲載

書き手/中田綾美

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