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弁当のおかずは魚か肉、卵、野菜の3つをこの「3step」で!料理研究家・小林まさみさんに聞きました

新生活が始まる春、4月からお弁当作りがスタートするという人も多いのではないでしょうか? お弁当作りは初心者という人や、実際に毎日のお弁当作りが負担な人のためのアイディアを、料理研究家の小林まさみさんに教えてもらいました。まさみさん流の3stepなら、お弁当作りが少し気楽になりそうです。

魚か肉、野菜、卵の3種類があればイイ!

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『kufura』とJ-WAVE(81.3FM)がタッグを組んだ、、毎朝のラジオプログラム、『KURASEEDS(クラシーズ)』。番組では、様々なジャンルの専門家に、日々の暮らしを豊かにしてくれるヒントを伺っています。

今回お話を聞いたのは、料理研究家の小林まさみさん。kufuraでは、日々の料理の悩みを簡単レシピで解決する動画連載「小林まさみ&まさるのお助け食堂」も大人気です。

肉か魚、野菜、卵の3種類を入れる。それだけでイイ!

小林さんもお弁当作り初心者の頃は“朝起きてイチから作るのって大変!”と、思っていたそう。でも、難しく考えなくていいと話してくれました。

「ポイントは“肉か魚、野菜、卵の3種類を入れる”。ただこれだけ。この構成さえ決めておけば、毎朝頭を悩ますこともありません。

肉や魚は、前日の残り物を温め直して詰めるだけでOK。気持ちに余裕が出てきたら、唐揚げをねぎだれに絡める、ハンバーグにチーズをのせるなど、少しだけ味変を楽しんでみて。

さらに慣れてきたら、前日から魚や肉を塩麹やみそに漬けて当日調理してみたり。私自身、こんな風に少しずつできることが増えていきました」(以下「」内、小林さん)。

「野菜は蒸したりゆでたり、ひと口大にするなど、すぐ使える状態にしてストックしておくと便利です。

最初はただ詰めてマヨネーズを添えるだけでも十分。慣れてきたらごま和えにしたり、かつお節で和えたり、味を変えてみる。そうすることで、簡単な味付けでもレパートリーが増えていきます。

卵はただシンプルに、同じ卵焼きを毎日作り続けてみて。慣れてきたら目玉焼き、ゆで卵、スクランブルエッグなど違う種類に挑戦を。さらに余裕が出てきたら、明太子、ベーコン、チーズなどを入れて味を変えると、ひと味違ったおいしさになります」

【小林まさみさんのお弁当のキホン・3step】

肉&魚

レベル1:夕飯の残りをレンチン

レベル2:チーズをのせたり“少しだけ味変”

レベル3:前日にひと手間(塩麹やみそに漬ける)翌朝調理

 

野菜

レベル1:ミニトマトなど野菜をそのまま入れる

レベル2:茹で野菜にマヨネーズなど調味料を添えるだけ

レベル3:ごま和えやおかかをまぶして“味変”

 

レベル1:卵焼き(毎日同じでイイ!)を作る

レベル2:目玉焼きやスクランブルエッグなど変化を

レベル3:ベーコンやチーズなど食材をプラス

慣れてきたら、少しのアレンジで味に変化を!

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上記の3つの構成を守りながら、だんだんと慣れてきたら少しずつ味に変化をつけてバリエーションを増やしてみましょう。

たとえば……

・にんじんやキャベツなどを塩もみして冷蔵庫に入れておく。隙間に入れられて便利!

・肉や魚はただ焼くだけ、炒めるだけではなく、一緒に野菜も入れてみる。そうすることで野菜の種類が2種類に増える!

・ゆで卵は何日か前から漬けておいて味付け卵に。ただのゆで卵から、味のバリエーションが増える。

・時間がないときは、冷凍食品や缶詰を使って。

詰めるときは「汁気」に注意を!

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初心者がお弁当作りで注意すべきことは何でしょうか?

「私も初心者の頃に失敗してしまったことがありますが、汁気があるものをそのまま入れると、ご飯に味が移ったり、傷んだりする原因になります。必ず汁気はしっかり切ることが大切です。

すりごまやかつお節、おぼろ昆布など、汁を吸ってくれる食材を混ぜたり、下に敷いたりすると汁漏れの防止になります。お弁当カップを使うのもいいですね」

汁漏れの経験、わかります! 汁気を吸う食材を知っておくと便利ですね。

さらにこれから暖かくなる季節、お弁当の傷みが気になる人は、梅干しなど殺菌効果のある食材を入れたり、ご飯を酢飯にしたり、抗菌シートを入れたりすると安心ですね。

持続可能なお弁当作りのコツは「素敵を求めない」

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お弁当作りは毎日のこと、だからこそ“完璧を求めないことも大切”と小林さんは話します。

「SNSには素敵なお弁当がたくさん溢れていて、私自身、そういうものを作らなければいけない!という義務感みたいなものを感じていた時期もありました。でもあえて、素敵を求めない。完璧を求めないということが、日々のお弁当作りには大切だと気付きました」

お弁当は大切な1食ではありますが、昼に野菜があまり入れられなかったら、夜でリベンジすればいい栄養素はそこまで気にせず、茶色のお弁当だっていい。素敵なお弁当は遠足や運動会など、ハレの日に作ると割り切ってみる。

毎日のお弁当は夕食の延長と考えて、気楽に作ることが毎日続けるコツなんですね!

さらに小林さんは、お弁当は“会話のないメッセージ”だと話します。

「持って帰ってきたお弁当箱を見ると、忙しくて食べる時間がなかったのかな、味が合わなかったのかな、食欲があまりないのかな……など、何も話さなくても相手のことがわかります」

毎日作るお弁当は、家族のことを知るためのツール。肩肘張らずに作ったお弁当は、食べる相手もきっとホッと和むはず。まずは3種類のおかずから、日々のお弁当作りを始めてみてください。

ラジオ番組『KURASEEDS(J-WAVE)』では、これからも暮らしを豊かにする情報をお届けしていきます。ぜひラジオも併せて聴いてみてくださいね!

取材・文/岸綾香

小林まさみ

料理研究家。料理愛好家 平野レミさんのアシスタントなどを経て、独立。誰でも作りやすく、家庭的なアイディアあふれるレシピにファンが多い。自身のオンラインショップ『台所用品と食「暮らしの仲間」』では、おすすめの台所用品や各地から厳選した食材、小林まさるの瓶詰め『まさる漬け』などを販売。料理本は『切りおき』(小学館)など著書多数。Instagram@kobayashimasami.masaru


 

【 ラジオ番組 『KURASEEDS』(クラシーズ)】

放送局:J-WAVE(81.3FM)

放送日時:月~木曜日  AM5:00~6:00 

「暮らしに役立つ」いろいろなヒントを、気持ちのいい音楽とともにお伝えしていく生番組。ナビゲーターは、山中タイキさんと『kufura』編集長の佐藤明美。ラジオと同時に kufuraのインスタグラムアカウント(@kufura)からも、毎朝インスタライブで生配信しています。

その日の放送内容を、山中タイキさんが自身の言葉で綴っている番組のインスタグラム( @kuraseeds813)も読み応えたっぷり。

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