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【夫が思う】「新婚の頃の自分」に今の自分が教えたいこと。既婚男性175人に聞きました

結婚直後は、自分や相手の欠点や、現実的な問題を客観的に見つめるのは難しいものです。夫婦の日常生活の中で、さまざまなライフイベントを経験することで、はっきりと見えてくることもありますよね。

今回は、結婚4年目以降の既婚男女349人(男性175人・女性174人)にアンケートを実施。

「新婚だった“あの頃の自分”に、今の自分から教えることができるなら、何を伝えたいですか?」と質問してみました。

今回は、男性からの声をご紹介します。

貯金、節約、投資…コツコツと資産形成を

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まず、誰にとっても現実的な“お金の話”です。

「がんばってもう少し貯金をしないと将来苦労するよ」(45歳・営業・販売/結婚15年目)

「お金を無駄遣いしないほうがいい。貯金ができないから」(46歳・総務・人事・事務/結婚18年目)

「ケチなくらい貯金をしておけば後々楽になる」(35歳・総務・人事・事務/結婚12年目)

「もっとお金をためておけ」(47歳・広報・宣伝/結婚17年目)

結婚後には、子どもの教育、住宅購入、老後資金など、出費のピーク期が繰り返し訪れます。特に、30~40代からは「備えあれば憂いなし」という類の回答が多く見受けられました。

妻とのコミュニケーションを大切に!

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さて、ここからは夫婦関係に関する回答が続きます。そのうちの1つが夫婦間のコミュニケーションに関することでした。

「よく会話をしたほうがいいよ。会話しないと誤解をうむから」(56歳・研究・開発/結婚20年目以上)

「もっと相手の話を聞くべきだ」(38歳・コンサルタント/結婚7年目)

「“おはよう”や“ありがとう”などは欠かさず言ったほうがよいよ」(51歳・その他/結婚20年目以上)

「ただいまを必ず言うこと」(32歳・営業・販売/結婚4年目)

「親切の押し売りはあまりしない方がいい」(48歳・教職員/結婚18年目)

以前、大きな反響があった記事「“会話がはずむ夫婦”と“はずまない夫婦”の違いは何?360人の既婚男女の回答から浮き彫りに」では、男性サイドから「妻の話を聞くことが面倒」という声が寄せられています。今回の記事では、夫婦が向き合うことの大切さを実感している人が見受けられます。

優しさを忘れずに

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妻にもっと優しく、という声です。

「自分が好きになった人にもう少し優しくしてあげなさい!」(40歳・その他/結婚9年目)

「もっと優しい言葉を言ってあげないと、家庭が崩壊しますよ」(49歳・営業・販売/結婚13年目)

「優しい気持ちで」(52歳・技術職/結婚20年目以上)

回答者が考える“優しさ”はそれぞれ異なると思いますが、先に紹介したコミュニケーションや会話と少し重なる部分があるように思います。

相互理解に努めよう

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続いては、相手の置かれた状況を認知・理解することです。

「子どもが生まれるのは、簡単なことでもない。安産というのは“命に別条がなかった”というだけの話であって、決して気楽で手軽なお産という意味ではない」(46歳・技術職/結婚13年目)

「妻の苦しみをもっと理解しなければいけない」(47歳・デザイン関係/結婚15年目)

「生まれ育ちの違う2人なんだから違うのは当たり前それを承知で理解し合わないとね」(54歳・会社経営・役員/結婚15年目)

産前産後の女性のからだ、育児中の妻の悩みなどとの向き合い方について、過去の自分を戒めるような回答が見受けられました。

子どもとのふれあいの時間を持って

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40代後半~50代の男性からは、育児期を振り返る回答が寄せられています。

「子どもとの触れ合いを大切にすること!」(49歳・営業・販売/結婚15年目)

「子どもとコミュニケーションをしっかり取ること」(50歳・その他/結婚20年目以上)

「長女の子育てにもっと積極的に参加すべき」(49歳・金融関係/結婚10年目)

「休日は自分の好きなことばかりするのではなく、家族サービスをする様にしないとダメだぞと言いたい。将来ネチネチと言われるぞ」(59歳・その他/結婚20年目以上)

子どもが幼いうちにケアに関わり、コミュニケーションをしておいたほうがよい、という回答です。いつの間にか、妻と子どもが密着していたといった声も。

家事をできるようにしておこう

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暮らしまわりを整えるための家事習得に関する回答です。

「何でも1人でできるように、家事全般をこなしたほうが良い」(47歳・管理職/結婚13年目)

「もっと料理をできるようになっていた方が良い。子どもができた後とても苦労するから」(41歳・総務・人事・事務/結婚13年目)

「料理は作れるようになったほうがいいよ、奥さんが入院した時大変だから」(44歳・公務員・団体職員/結婚15年目)

「家事ができないなら、教わること」(56歳・その他 /結婚20年目以上)

「もっと主体的に家事ができるようになった方がいいよ」(58歳・その他/20年目以上)

「頼まれなくても家事はしたほうが良い」(42歳・その他/10年目)

家事をする必要性を実感した背景は人それぞれだと思います。女性からは「新婚の頃に家事をしすぎた」という声が多く寄せられていたのが興味深いところです。

あなたの妻は、こう変わります

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時間は、人を変え、人間関係をも変えていきます。どんなふうに変わるかというと……。

「そのうち奥さんがご飯作らなくなるから覚悟しておきな!」(50歳・コンピュータ関連技術職/結婚20年目以上)

「嫁は何もしないから自分が家事をする」(52歳・その他/結婚20年目以上)

「物を買いこんでもこっそり捨てられちゃうよ」(55歳・公務員/結婚20年目以上)

結婚生活は互いの“素”をむき出しにしていきます。そのプロセスを通じて「変わってしまった」と感じることがあるのかもしれません。

 

以上、既婚男性が「新婚の頃の自分に教えたいこと」についてお届けしました。

男性からは、育児、家事、ワークライフバランス、コミュニケーションなど、さまざまな回答が寄せられました。

特に、妻との対話・会話・相互理解についての回答が多く見受けられます。

ドイツの哲学者ニーチェはかつて、夫婦生活を“永い対話”と称しました。

有名な名言の後には「結婚生活における他の一切は一時的なことであるが、交際の大部分の時間は対話に所属する」と続いています。

結婚生活を振り返ると対話が欠如していたために、今になって対話の重要性を実感している人もいるように感じます。

次回は妻からの声をお届けしますが、筆者は男女の回答を1つ1つ読みながら、同じ空間で暮らしていても、異なる視座から別々の景色を見ている夫婦は少なくないのかもしれない……と思った次第です。

さて、新婚時代に妻が置き忘れてきたものとは?

北川和子
北川和子

自治体HP、プレスリリース、コラム、広告制作などWEBを中心に幅広いジャンルで執筆中。『kufura』では夫婦・親子のアンケート記事やビジネスマナーの取材記事を担当している。3児の母で、子ども乗せ自転車の累計走行距離は約2万キロ。地域の末端から家族と社会について日々考察を重ねている。

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