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夫が感じる7つの火種は?「妻との子育て・教育方針の違い」管理かそれとものびのびか…

子どもの教育方針には、親の人生経験が知らず知らずのうちに反映されることがあるようです。それゆえに、別々の家庭でそれぞれの人生を歩んできた夫婦間には、子育て方針を巡ってしばしば波風がたつことがあるのではないでしょうか。

『kufura』編集部は、子育て中の女性252人と男性311人、合計563人に「子育てや子どもの教育について、配偶者と意見が食い違ってもめた経験」について聞きました。

前回の【女性編】に続き、今回は男性側の意見をご紹介します。男性が子どもの教育をめぐって妻ともめやすいと感じている7つのポイントをご紹介します。

火種1:のびのびvs管理型

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のびのび派の男性、コントロール型の男性、いずれの意見もありました。

「妻は子どもを自由に育てたがっているが、自分は学歴が重要だと感じています」(51歳・その他)

「友達と遊びたいと言われたら自分は“時間さえ守れば”と思うが、妻は“勉強してから”と厳しいときもある」(42歳・技術職)

「妻は厳しい教育方針だが、私は、のびのび育って欲しいです」(45歳・その他)

「親がもっと子どもをサポートしてやるべきと考えているが、妻は全部自分でやらせようとしている」(54歳・研究・開発)

「自主性にまかせてのびのび」という言い方は耳障りがいいのですが、少々具体性には欠ける言葉です。そのため、きっちり方針の相手ともめやすいのかもしれません。

火種2:甘やかし

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父親である自分が甘やかしている、その逆に母親が甘やかしているという事例が半分ずつ集まりました。

「自分が甘やかしすぎている自覚があって改善したいと思っている」(52歳・営業・販売)

「妻が子どものことを全く叱らないので子どもがべったりで困る」(41歳・総務・人事・事務)

「私自身が子どもに甘いのでよく意見が分かれる」(45歳・その他)

「私はまったく間食させない、しないタイプ。妻は夕飯の1時間まえにヨーグルトなどをあたえる。案の定子どもは、夕飯をたべない、遅い。それがすごく腹が立つ」(29歳・技術職)

「甘やかすと子どもによくない」という思いから、自分に罪悪感を抱いたり相手に腹がたったりすることがあるようです。

火種3:怒り方・叱り方

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普段子どもと過ごす時間が長い妻に対して“厳しすぎる”と感じる声も。

「妻は、子どもを正しい方向に導いてあげるような叱り方ではなく、ただ文句を言ってるだけのときがある」(43歳・営業・販売)

「妻の連れ子なので、思いっきり怒ることが難しい」(47歳・その他)

「妻のしつけが厳しすぎて、子どもの自由が少ない」(50歳・技術職)

仕事であまり子どもとの時間を持てない後ろめたさから、子どもに対して厳しすぎる妻を黙認しているという男性もいました。

火種4:習い事

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子どもの年齢が上がってくると、習い事の選定が教育の重要なトピックにあがってきます。

「塾にお金をかけたいのはやまやまだが、家計を考えると苦しい」(49歳・技術職)

「音楽をやらせたいが、妻はあまり理解してくれない」(32歳・総務・人事・事務)

「私はスポーツをさせたいが、妻は勉強させたいと言っている」(41歳・その他)

「男の子だからスポーツをやらせたいが、妻は勉強だけできればいいという感じ」(41歳・コンピュータ関連技術職)

スポーツ派、学業派、クリエイティブ派、文武両道派……。子どもの意欲が伴うものがあればそればベストですが、いろんな方針があるからこそ、夫婦の方針を合わせていくのが難しいのかもしれません。

火種5:進路・将来

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子どもの将来のためにある程度レールを敷いてあげるのがいいか、それとも自分で切り開かせるのがいいのかも、食い違うポイントです。

 「妻は子をやたら公務員にさせようとする」55歳・公務員)

「いつから受験させるのか、意見が食い違う」36歳・公務員)

「中学受験をするかどうか」39歳・金融関係)

「私学と公立の違い」57歳・医師)

「習い事や受験について。妻は目的でなくイメージだけで、私学に行かせようとしている」39歳・営業・販売)

 今回のアンケートでは、中学受験についての話題も多く集まりました。

火種6:子どもへの干渉

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子どもの成長の速度を認識できぬまま、配偶者がいつまでも子どものやることに口を出したり、助けてしまうことを心配している声もありました。

「妻は事細かに口出しをし過ぎだと思う」(44歳・コンピュータ関連技術職)

「子どもが自分でやる前に手を出してしまう。かわいさからくるものだろうと思うが、子どものためにならない」(55歳・公務員)

「子どもの自律を妨げる干渉をする」(49歳・コンピュータ関連技術職)

過保護や干渉は、“子どものため”という善意から起こりやすいからこそ、相手を変えることの難しさにもどかしい思いを抱いていることが伝わってきました。

火種7:ゲーム・テレビ視聴

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子どもが夢中になるゲーム、テレビ、動画。“必要悪”と認識しているがゆえに、長時間やらせてしまうことに罪悪感を覚える声も。

 「ゲームや動画をどのくらい見せていいかで夫婦げんかをしてしまう」38歳・コンピュータ関連技術職)

 「テレビに夢中にさせておけば、楽になること。共働きだから時間がない」36歳・技術職)

子育て世代が子どもの頃と比べて、ゲームのクオリティは驚くほど進化しています。前回の妻側の回答からは、没頭する子どもの姿に不安を抱く声、ゲームを延々とやることを許す夫への不満の声が聞かれました。

以上、2回にわたって子どもの教育をめぐって夫婦間でもめやすいポイントについてお届けしました。

小学校中学年くらいまでは「甘やかす」と「叱る」のさじ加減、そして高学年以上になると進路や将来について夫婦の意見がぶつかりやすいようです。また、母親と子どもの関係が濃密すぎて、父親としてあまり口を出せないという声もありました。

“もめやすいポイント”をあらかじめ把握しておくことで、意見が激しく対立するのを避けつつ、夫婦の方針の折り合いをつけていきたいものです。

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