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先輩ママに「心に刻まれた子育ての最後の瞬間」を聞いたら、いまの尊さが身に染みた【前編】 

子どもを産んだ瞬間から、それまでの日常とは全く違った慌ただしさに身を投じて生きる世の中のお母さんたち。待ったなしの子どものお世話に追われながらも、気づけば授乳が終わり、一人でお風呂に入れるようになり……、子育てのステージは移り変わっていきます。

卒園、卒業など節目のイベントでは“これが最後”と親も心の準備ができますが、子どものお世話や子どもとの関わりは、いつの間にか終わっていたり、子どもの方から親離れをして“振り返ればあれが最後だったんだ……”というシーンも多々あります。そんな“最後の瞬間”にまつわるエピソードを209人のママに聞きました。

【前編】は、手がかかるからこそ心に刻まれる思いが深い、乳幼児期からスタートします。

あっという間の赤ちゃん時代は、終わってみたら寂しすぎた…

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「産まれた時から着ていた服が入らなくなった時、成長は嬉しいけど寂しくなった」(28歳/主婦)

「授乳が幸せな時間だったが、卒乳を決めて最後の授乳が終わった瞬間は寂しかった。頻回の授乳が大変だと思ったときもあったけど、終わってしまうと思うと寂しいものですね」(47歳/主婦)

「抱っこヒモやバギーを捨てた時に、なんとも言えない寂しさを感じた」(41歳/主婦)

「1歳になる前はママしかだめだったのに、パパっ子になってきたことを寂しく思いました」(29歳/総務・人事)

ママと一心同体のような赤ちゃん時代の終わりに抱く思いは、“寂しい!”の嵐。小さな命を守るという使命感もあって、最も母性本能を発揮する時期だからこそかもしれません。

「抱っこして!」にもっと応えてあげればよかった⁉

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「買い物中に子どもを抱っこしたものの、重くて抱っこを諦めました。もう限界!と思いました」(44歳/主婦)

「歩き疲れたら必ず抱っこかおんぶといっていた息子が4歳になる前のある日、“大丈夫。頑張って歩けるよ!”と言うようになったので、寂しい感じがしました。小さいながらに自分で頑張ろうと考えて、お兄さんになっているなと思いました」(39歳/主婦)

「小学1年生の娘が“抱っこして!”と言わなくなりました。“抱っこ、抱っこ!”と言われいてた頃は早く終わってほしいと思っていましたが、終ってみると寂しいです」(39歳/主婦)

「いつの間にか“抱っこ”と言われなくなっていて、それが当たり前になっちゃってたこと。あー、もっと抱っこしてあげてればよかったな、重いよーって断らなきゃよかったなー」(32歳/主婦)

子どもが歩けるようになると、ママは荷物が多かったり、甘やかしすぎかなと思ったり、抱っこを避けてしまう時もありますよね。アンケートの結果をみると、ママのパワーで抱き上げられるうちは子どもに求められるままに抱っこしてあげるのが、お互い幸せなのかもしれません。

パパも切ない!「一緒にお風呂」はいつまでだった?

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「いつの間にか1人でお風呂に入るようになった。楽になった反面、後半はもっと一緒に入れば良かったとも思った」(47歳/その他)

「娘たちのお風呂は毎日パパが担当。長女が小学校5年のある日、“もうパパと入んないし”と言って、パパは“いいよ、別に。〇〇(次女)は一緒に入るもんねー”と次女と入ったのですが、翌日からはふたりともパパとお風呂に入る事はなくなりました」(43歳/主婦)

「息子が4歳くらいのときに、旅行先で女風呂に一緒に入ろうとしたら、“パパと男風呂に行く”と言われました。“もうママ離れしちゃうのか”とさみしく感じた反面、ちゃんと男風呂に行くと言った事に成長を感じてうれしかった」(38歳/主婦)

「小学生までのお風呂時間。最後が来るとは思わなかった。そりゃくるよね……」(49歳/主婦)

「“もう自分で体洗うから”と言われた時に、楽だけどちょっと寂しかった。わちゃわちゃ洗ってあげるのが楽しかったんですけどね」(53歳/その他)

筆者は、次男が小学1年生のときに「男の子だから、もうママと入らないよ」と全く予期していないタイミングで言われました。食後の片付けを優先しないで、ママとのお風呂を求められているうちに一緒にはいっておけばよかった!

「ひとり寝」を子どもが決めた夜、涙で枕を濡らしたママも…

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「小学校に上がったときに一人で寝るように新しいベッドを買い与えたら、初日から一人で寝ることが出来たとき、思っていたよりも精神的に成長しているのだと驚きました」(48歳/主婦)

「小学校の入学式の次の日に、娘に“今日から1人で寝るね”と言われました。お姉ちゃんの自覚が出た事が嬉しいような、寂しくて“まだ早くない?”って言いたいような複雑な気持ちでした」(49歳/総務・人事)

「ずっと川の字で就寝していた娘が、“子ども部屋で一人で寝る”と言った時、寂しいと思いました」(51歳/総務・人事)

「私の隣で妹とどっちがママの隣で寝るかを喧嘩しながら競っていた息子が、一人で部屋で寝ると言った時、もう一緒に寝る事はないのかと思うと寂しくて寂しくて涙が出た」(49歳/その他)

「一人部屋で子どもが寝るようになった夜は、思う存分、広々とした寝室で寝ました。ようやく一人でのびのび寝られるという解放感と寂しさを感じたのを覚えています」(38歳/営業・販売)

子どもが精神的に成長するとともに、一緒に眠る日々にも終わりがやってきますね。小さなぬくもりをそばに感じながら眠る日々は、期間限定の幸せだと思わされるエピソードばかりでした。

ママが大好きだから…素直で可愛い言動は宝物!

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「私のことをずっと”お母ちゃん”と呼んでいたのに、小学校入学後ほどなくして”みんながお母ちゃんの事をママって呼んでるから、自分もママって呼ぶようにするね”と言われました。本当にそれが最後の”おかあちゃん”で、いつかはそうなるよね……と一瞬さみしくなった」(40歳/その他)

「いつも“ぎゅうってして”と言ってくる息子に、ある時“しようか?”と言ったら、“いいや”と言われた。めちゃめちゃ寂しかった!」(57歳/その他)

「“ママだーい好き”と言って抱き着いてきたことを小3の息子に話したら、忘れているのか恥ずかしかったのか“そんなことしてたっけ?”と言われた。もう、あんな風に抱き着いてくることは無いと改めて思いました」(42歳/主婦)

「小学校低学年の時、息子に“ママと結婚したい”と言われて嬉しかったが、小学校高学年になると、“同じクラスに好きな女の子ができた”と言われた。寂しいけど大きくなったなぁ、と思った」(39歳/女性)

「息子はおやすみのチューをよくしてくれたけど、最近はすっと挨拶だけして寝るようになった。当たり前のことだけど、ちょっと寂しい……」(44歳/その他)

幼いからこその素直で可愛い言動は、終わりが来てもママの心に永久保存されているようですね。「まだ“最後の瞬間”だったと感じた出来事はありません。そのときに後悔しないように、毎日を過ごして、後悔しないように、今、写真をたくさん撮っています」(40歳/企画・マーケティング)と、”最後の瞬間”を意識して、記録にも積極的に残しているという意見もありました。

アンケートの結果をみると、卒園や卒業といった節目の”最後”よりも、予告なくやってきた”最後”についてのエピソードが圧倒的に多かったです。

子育てをしていると、思い通りにならなくて、しんどさを抱えることもあるかもしれません。でも、”最後の瞬間”が来た時に後悔しないように、”いま”を前向きに過ごせるといいですね。

【後編】では、子どもの自立心が旺盛になり、やがて巣立ちを迎えるころに心に刻まれたエピソードをお届けします。

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