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釣り好きの娘(12歳)と旦那。二人で出かける共通の趣味があることは、私にとっても良いことで…【お米農家のヨメごはん#30】

こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・12歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を、皆さんにお伝えする連載の30回目。
今回は、釣った魚は責任をもって自分でお料理してね!というエピソードと、今年も田んぼで始まった、雑草との戦いについてお伝えしたいと思います。

娘も旦那さんも釣りが好きだけれど……

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うちの娘は釣りが好きだ。旦那さんも好きだ。でも、私は全く好きではない。ので、いつも旦那さんと娘と2人で釣りに行ってもらっている。幸い海はすぐそこ。お気に入りのポイントもあるようだ。

普段はどんなに目覚ましが鳴っていても全く起きてこない娘も、 釣りの時だけは早起きする。 早起きどころか、旦那さんを起こして急かすくらいだ。 そうして2人でウキウキを出かけていく様子を、 お布団の中で心地よく寝ている私は全く知らない。

私が同行しなくてもいいこの状況は、私たち家族3人にとってなかなかいいバランスだと思っている。

お父さんと娘。おじさんと大人になりつつある女性。 2人はもう一緒にお風呂に入る事もないし、共通に楽しめる遊びもなくなりつつある。 そんな2人が、仲良く楽しく過ごせる共通の趣味・釣りがある事は、 旦那さんにとっても娘にとっても、そして私にとっても、本当に良いと思う。

釣れた魚は、釣ってきた人が責任をもってお料理を!

問題は、釣ってきた魚だ。

お刺身にできるような大物が釣れる事はまずない。 だいたいキスかアジ。たまにサバやカサゴ。 どれもとにかく小さいので、さばくのが大変。 釣った上にさらには持ち帰ってきた人が、責任をもってお料理するのは当然の事だと思う。

いつもはリリースしてくるのに、この日は珍しく南蛮漬けでも作ろうという話になったようで、 2人でいそいそとキッチンに立っていた。

どうやら、小さいアジを簡単に手さばきできる動画を見つけたようで、 器用にエラをつまんで内臓を取って次々と処理していく。 本当に小さいアジだから、ゼイゴまでは取らなくても大丈夫なよう。 あっという間に大量のアジをさばききった。

我が家の米粉をまぶしてカラッと揚げて、揚がったそばからどんどん南蛮漬けのタレに漬けていく。

タレは私が用意した。お酢と、本当はお出汁を用意したいところだけれど水を合わせて、 気持ち多めの砂糖に、醤油と塩を少々。 薄切りした玉ねぎと人参、小口切りした唐辛子を混ぜて。

この日はさらに、庭に生い茂っている茗荷も加える事に。 ジャングルになりつつある庭でお恥ずかしいが、 思い立ったらすぐに茗荷を掘ってこれるのは最高に嬉しい。

まだ小ぶりだったけれど、でも十分。 掘りたての瑞々しい茗荷さえあれば、南蛮漬けをグッと美味しくしてくれる。

早朝に釣った魚を自分で捌いて、 我が家の米粉で揚げて、 庭で掘ってきた茗荷も入れた南蛮漬け。 こんなに贅沢で豊かな一品があるだろうか。

でも、この一品で力尽きて、この日の食事はこれだけに……(笑)。 一から全てを用意する事は、実はものすごく大変だと身をもって実感してくれたと思う。

田んぼでは、葉の緑も鮮やかに!

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田んぼでは、苗が活着(=しっかりと根を張る事)して、葉の緑が鮮やかになってきた。

背丈も伸びて、この後は株数が増える時期に入る。 と同時に、まだ目でしっかりと確認する事はできない雑草の赤ちゃんも大量発生。 無農薬で栽培している田んぼは、紙のマルチを敷き詰めて抑草しているけれど、 それ以外の田んぼでは除草剤を使用している。 それでも雑草の生命力は凄まじく、特に梅雨のこの時期は、 一雨ごとにグン!と目に見えて音に聞こえるくらい伸びる。

雑草と戦っても勝ち目がない事は重々承知しているけれど、それでも、 少しでも雑草を抑えて収穫量を上げたいし、何より田んぼの見た目を整えたい、 と思うのは農家の性なのか。

時間を見つけては、チェーン除草機で田んぼの中を走り、 チェーンで雑草を攪拌してやっつけようと頑張っています!

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