重曹でハンドケア！マッサージクリームで手荒れ改善＆しっとりスベスベ肌を作る方法

重曹でハンドケアするには、重曹とグリセリンを混ぜ合わせてマッサージクリームを作ります。作り方はとても簡単。重曹大さじ3にグリセリン小さじ5を合わせて、クリーム状になるまでよく練り合わせるだけ！

出来上がったクリームは密封容器に入れて保管し、1週間程度で使い切ります。全身に使えるので、手指だけでなく膝、ひじ、かかとなど乾燥や肌荒れが気になるパーツのケアにもおすすめです。指の腹で優しくなでるようにマッサージした後、ぬるま湯で十分に洗い流しましょう。

なぜ、重曹とグリセリンを混ぜ合わせたマッサージクリームがハンドケアに有効なのか、岩尾さんに解説していただきました。

「重曹には肌表面の汚れを中和して取り除く作用があり、グリセリンには保湿効果があります。この2つが合わさることで、汚れをさっぱり落としつつ、同時に保湿もできるのです。

また、粉状の重曹と液体状のグリセリンを混ぜると、とろみのあるクリーム状になりマッサージに使いやすいというメリットもあります」（以下、「」内は岩尾さん）

重曹とグリセリンのダブル効果で、スベスベとしっとりが両立できるということなんですね。

グリセリンはスーパー、通販サイトなど身近なお店で買えますが、もっとも安全なのは日本薬局方という医薬品の品質規格書の基準をクリアした「日本薬局方　グリセリン」（略して“局方グリセリン”とも呼ばれる）とのこと。

「局方グリセリンは、全国の薬局で購入することができます。あかぎれなどに効能・効果があり、香料など添加物が入っていないという点でも安心です」

ちなみに、局方グリセリンは薬局以外のお店でも取り扱いはありますが、確実に購入するなら薬局がおすすめとのこと。グリセリンを買うのが初めてでよくわからない……という人はまずは薬局へ。小さいサイズのものは数百円程度で買えるので、まずは気軽に試してみてはいかがでしょうか。

重曹大さじ3にグリセリン小さじ5が分量の目安ですが、肌質に応じて調整可能です。グリセリンは保湿目的なので、オイリー肌の人は少なめ、乾燥肌の人は多めにするとよいでしょう。

重曹には、グラニュー糖のような粒子の荒いものから、片栗粉のようなサラサラしたものまでありますが、マッサージクリームにはなるべく粒子の細かいものがおすすめ。そのほうが肌への負担が少なくなります。また、重曹には薬用、食用、工業用のグレードがありますが、肌への優しさを考えると食用以上のものを選ぶのがおすすめです。

重曹もグリセリンも自然由来で人間の肌に安心して使うことができる素材。とはいえ、マッサージ後、肌にクリームをそのまま残すのはNGです。

「重曹はたんぱく質を分解して、柔らかくする作用があります。それによって汚れを落とすことができるのですが、ただ爪の主成分はケラチンというたんぱく質なので、肌にクリームを残したままだと爪がもろくなってしまうおそれがあります」

どんなに肌に優しいとされる石鹸でも、使用後は洗い流すのと同様、重曹＋グリセリンのマッサージクリームも、しっかり洗い流しましょう。

ハンドケアというとこまめに行うイメージもありますが、実は重曹を使う方法は、超ズボラでOK。

「人間の肌から分泌される皮脂は、肌表面を保護する役割もあります。重曹でのハンドケアを過剰に行うと、必要な皮脂まで除去してしまうおそれがあるので、週に1度を目安としましょう」

重曹＋グリセリンのクリームは、全身に使うことができるので、毎日同じ場所をマッサージするのではなく、日によって違うパーツに使うとよいかもしれませんね。

重曹とグリセリンを混ぜ合わせたクリームでマッサージし、その後、洗い流すだけ。しかも週1回程度で十分というのは、日々家事や育児、仕事に追われる女性にとってありがたいですよね。みなさんもぜひお試しあれ。

※ 重曹を肌に直接使う際は、事前にパッチテスト（重曹を水で溶いたものを二の腕の内側に塗り一晩おく）を行いましょう

【監修】

岩尾明子・・・未来型ナチュラル生活研究家。博士（栄養学）。1998年に始まったインターネットサイト「地球に優しいお掃除」を運営する環境NGOクリーン・プラネット・プロジェクト代表。衣食住における楽で自然な最新の情報をテレビ、雑誌、ネットなど多方面で発信している。