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冬の必需品!のど飴の「カンロ」に聞いた…意外と知らない、のど飴豆知識

普段、何気なくなめているのど飴。でも、そもそも「のど飴」というのはどういうものなのか、意外と知らないと思いませんか?

そんなのど飴の基礎知識について、のど飴を多く扱うカンロ株式会社の担当者さんと耳鼻咽喉科医に伺いました。まず今回は、カンロの担当者さんのお話から。のど飴をより深く知って、ぜひこの冬に活用してみましょう!

のど飴って、そもそもどんな飴?

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みなさんは、普段、のど飴をどのくらい利用していますか? なんとなく喉がつらいとき、スーッとスッキリしたいときになめるくらいで、詳しいことは意外と知らないものです。そもそものど飴の定義って?

1981年に菓子食品業界でいち早くのど飴の販売をスタートし「のど飴のパイオニア」ともいわれてきたカンロ。「健康のど飴」や「健康梅のど飴」、一度はなめたことがあるのでは?

カンロの執行役員コーポレートコミュニケーション本部長・内山妙子さんによると、カンロの強みは、ハーブの研究に力を入れていること、そしてよりおいしい味を追求していることだそう。

まずはのど飴の基礎知識として、内山さんに、のど飴と呼ばれるものの種類と定義を教えてもらいました。

「のど飴は、現在、医薬品、医薬部外品、食品に分かれます。“のど飴=ハーブが入ったもの”というイメージがありますが、一般に共通した定義はありません。カンロにおけるのど飴の定義はハーブエキスを使用していることですね」(以下「」内、内山さん)

  • 医薬品:病気の診断、治療または予防に使用されることが目的のもの。
  • 医薬部外品:医薬品と比べて効果が緩やかで、配合する薬剤によって効能・効果が決まるもの。
  • 食品:薬機法に規定する医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品を除くすべての飲食物。

まとめるとこのようになります。のど飴に定義はないんですね! ちなみに、前出の「健康のど飴」や「健康梅のど飴」は食品にあたります。

内山さんのお話にもあったように、市販ののど飴のパッケージを見てみると、「ハーブエキス配合」などの表記が多く見られます。よくハーブエキスが使われるのはどうしてなのでしょうか?

「ハーブエキスを使うのは、やはりのど飴のスッキリさを出すためです。のど飴の定義はありませんが、やはり一般的にのど飴に求める要素の大きなひとつかと思いますので、カンロの商品にはすべてハーブエキスを使用しています」

のど飴に使われるハーブって?

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のど飴に使われるハーブには、具体的にどんなものがあるのでしょうか?

「カンロにはしそ、よもぎ、シナモン、ジンジャーなどを用いたのど飴があります」

と内山さん。しそやジンジャーもハーブの一種なんですね。

カンロで最も売れているのど飴を聞いてみると、「“ノンシュガー果実のど飴”が売れています。ノンメントールののど飴なので、特にスース―感が苦手な方や飴を食べられるお子様にご愛用いただくことが多いです」とのこと。これにはハーブエキスのほか濃縮果汁や果実エキスなども入っているそう。

他のメーカーを見渡してみると、ロッテの「のど飴」は「カリンエキス」に独自の13種類の厳選したハーブから抽出した「ハーブエキス」がブレンドされていたり、春日井製菓の「キシリクリスタル シトラスハーブミントのど飴」には、メントールと22種のハーブエキスが配合されていたりします。

ハーブといってもいろんな種類があるんですね。

123種のハーブエキスの中で、もっとものど飴に適したハーブエキスって?

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ところで、カンロはこのたび、ハーブの一種である「ホップ」のエキスが、検証した123種類のハーブエキスの中で、最ものど飴に適していることを確認したそうです。そのホップを使用したのが「健康のど飴ドクタープラス」という新しいのど飴。

「これまでの“健康のど飴”は終売し、今後は、“ドクタープラス”で販売していきます。のど飴に使うハーブエキスは基本的に食品メーカーから購入し、ハーブにはとてもこだわっています。ただ、ホップエキスは非常に苦いので、おいしく配合するのにとても苦労しました。ホップの苦味をマスキングした和かんきつ味になっています」

今後は、のど飴をハーブの味やその種類で選ぶというワンランク上の選び方も試してみたいですね。

子ども向けののど飴ってどんなもの?

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ところで、最近では子ども向けのど飴というのも目にするようになりました。子ども向けはどんな点で大人向けと異なるのでしょうか? 内山さんは次のように話します。

「現在カンロでは、子ども専用ののど飴は出していませんが、昔、発売していたことがあります。その際は、メントールを弱めにする、もしくは“ノンメントール”にて作っていました。また万が一のどに詰まらせた場合も安心なリング型にするなどの配慮もしていました。

現在の当社ののど飴には、原材料にハーブエキスを使用していますが、ハーブ感の少ないフルーツののど飴がお子さんには需要があると思います。先の“ノンシュガー果実のど飴”のほか、“はちみつレモンCのど飴”、“まるごとしぼったのど飴”シリーズ、“シロップのど飴”シリーズなどをおすすめしています」

子どもには、のど飴の最大の特徴といえるハーブの味わいが弱いもののほうがなめやすいようですね。ただし、子どもは飴を誤飲する恐れがありますので、基本的には小さい子どもには与えず、与えても良い年齢の子どもであっても大人が見守るなどして、与える際には十分に注意しましょう。

 

のど飴の基礎知識、いかがでしたか? 次にのど飴を選ぶ際には、ぜひのど飴のハーブにはどんなものが使われているのか、チェックしてみましょう。次回は、耳鼻咽喉科医にもお話を伺います。


【取材協力】

カンロ株式会社

https://www.kanro.co.jp/

取材・文/石原亜香利

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